#find out.4 ページ4
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家に着くとすぐに
鞄から取り出したスマホを充電コードに繋いだ。
焦っても仕方がないとわかっているのに
逸る気持ちを抑えられずに
目の前で画面に明かりが灯るのを待った。
ふと部屋の時計を確認すると
ちょうど7時を回ったところだった。
──俺明日まで部活休みなんやけど
事故に遭う前日、廉が言っていた言葉を思いだす。
もう今日からは部活で帰りが遅いはず。
とにかく今は連絡を入れておくべきだと思った。
やっと光を戻した画面に指を翳して
急いで廉とのトーク画面を開けば
そこにはあの日最後にみた廉からのメッセージと
身に覚えのない通話履歴が残っていた。
既読のまま返事を返すことのできなかった私を
心配して電話をかけてきてくれた廉。
いつまでも鳴り響くその電話をとった救急隊の人から
話を聞いて誰よりも早く駆けつけてくれた廉。
さっき海人から聞いた話を、廉の想いを
今目の前に映るその画面から感じることができて
涙が溢れそうになった。
A病院から帰ってきた。心配かけてごめんね
今はただ、その一言を伝えることしかできなかった。
あの日、返事を返せなかったこと。
会いに行けなかったこと。
たくさん心配をかけたこと。
��ごめんね��も��ありがとう��も
それから
廉には直接話さなければいけないことがあった。
平野くんに伝えたいことがたくさんあるように
その前に私にはやらなければいけないことがある。
カーテンを透かして部屋にうっすらと射し込む光に
ふと窓の外の空を見上げる。
雲の切れ間から覗いた月の明かりが
淡い弧を描いて白く輝いていた。
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7日目の蝉(プロフ) - lemon09さん» lemon09さんコメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです…！そう言ってくださる方がいて本当によかったです。読んでくださってありがとうございました！ (2020年12月10日 22時) (
レス) id: 8841233121 (このIDを非表示/違反報告)
lemon09(プロフ) - 急に終わってしまって寂しくなっちゃいました（笑）でも面白かったです、お疲れ様でした。 (2020年12月9日 4時) (レス) id: 2975f730a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：N | 作成日時：2020年3月12日 1時
