憧れのあの人に。続【JW赤×緑】 (ページ41)

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慎重にページ41

赤side

すっかり日も暮れて、辺りは街灯と屋台の明かりだけになった。

それに反して夕方以上に賑わい出す道。

花火が上がるまであと1時間はあるけど、もう最後の神社が見えてきとる。

｢智洋さん足疲れてない？｣

緑｢ん、大丈夫｣

まだまだこれからやのに少し眠そうで、子供みたいで愛しいなあと思ってしまう。

さっきから何回も転けそうになっとるしな。

これやから手繋ごうって言うたのに。笑

今日は積極的に攻めるって決めとるから。

まだ不安は拭いきれなくて、意気地無しな俺は良い返事が来る確信が持てるまで気持ちは伝えられない。

だから、しっかりとチャンスは拾って智洋さんの気持ちを掴まなあかんねん。

いつまでも少し意識する程度の存在でいてられへん。

でも、失敗したらこの関係すらすぐ崩れてしまいそうやから、慎重に行動せなあかんな。

｢ほら、もうすぐですよ｣

いつのまにか神社も超えて、会場が見えてきとる。

ここで少し人波から逸れて歩き出す。

緑｢え、あっちやなくてええの？｣

｢ええのええの、ちゃんと決めとるから｣

智洋さん、喜んでくれるかな。