あの後 ページ28
赤side
つい声に出してしまったせいで皆の視線が集まる。
黄｢あれ、それ神ちゃんのピアスやん｣
紫｢え！？ほんまや、なんでしげが持っとるん？｣
智洋さんの方を見ると、これまた複雑な顔。
｢......家に、あって。｣
さすがに誤魔化すことは出来ず、今朝見つけたことを話す。
青｢絶対なんかあるやん。｣
橙｢もんち、そんな言われへんことなん？｣
ほんまに俺がなんかやらかしとったら、これはやばい状況。
何らかの傷を負う覚悟はしとこう.....。
緑｢あー、もー、｣
また少しの間黙っとった智洋さんが口を開く。
緑｢しげ、ほんま覚えてないん......？｣
｢......覚えてへん。｣
ごめん、と謝ると大きなため息をつかれる。
緑｢あの後、しげがずっとフラフラしとるし電車でも爆睡しとったから家まで送ったんよ｣
まあ、そこまでは想定内。ほんまに申し訳ない。
緑｢で、玄関まで入って、俺が帰ろうとした時に.....｣
沈黙が焦れったくて生唾を飲み込む。
緑｢こう、バッときて......｣
桃｢バッときて......って、抱きついたん？｣
ワクワクした様子の小瀧がたまらず口を開いた。
緑｢いやまあ、そうやけど、そこはええねん｣
青｢良くはないやろ｣
うん、良くはないな。
緑｢そんでさ、しげがな.....｣
さっきの淳太くんより溜めに溜めまくり、もう一度大きなため息をついた後、一言発した。
緑｢吐いてん｣
｢はいてん？｣
一瞬理解できず、固まってしまう。
緑｢だーかーらー、吐いたの。ほんま最悪やった。｣
｢え！？吐いた！？ほんまに！？ごめん！！｣
状況を把握した俺が必死で謝るのを見て、他の5人がため息をつく。
と同時に昼休憩が終わり、つまんないのーやら大したことないやらグチグチ言いながら持ち場に戻っていった。
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作者名：もちもち子 | 作成日時：2020年7月5日 22時
