駄々 ページ2
赤side
朝ご飯を食べとる間、智洋さんは何度も何度も｢俺なんもしてへん？｣｢なんか迷惑かけとらん？｣と聞いてきて、
さすがに｢キスされた｣｢好きって言われた｣なんて言えへんから、なんもなかったで〜と流す。
｢ごちそうさまでした｣
緑｢ごちそうさまでした。俺皿洗う！｣
｢やから智洋さんはゆっくりしとって｣
またついてこようとしたが無理やりソファに座らせると、少し不満気な顔をした。
ふふ、なんかかわええなあ。
昨日からいつも見れないような顔をたくさん見れて、少し嬉しく感じる。
無事お皿を洗い終わって時計を見ると、もう11時を過ぎとって、そろそろ帰らなあかんなあと支度を始めた。
緑｢.....帰るん？｣
｢帰るで？｣
昨日みたいに引き止めてくれるかなと思ったが今はいつもの智洋さんやから普通に玄関まで見送られる。
緑｢じゃあ、ありがとな。また明日｣
素っ気ないのがなんだが悲しくて帰るのを渋ってしまう。
緑｢.....帰らへんの？｣
｢....しげちゃんおってやー寂しいんじゃって言わんの？｣
急かすような言い方にカチンときてしまったのか無意識に口から出とった。
緑｢な.....んの話.....？｣
｢昨日の話｣
戸惑う智洋さんを見て、もう少し困らせたくなってしまう。
緑｢え、俺そんな.....え？ほんま？ごめん....｣
｢今は寂しくないん？｣
緑｢いや、別に....｣
また昨日との態度の変化にイラッとして、駄々をこねたくなる。
｢へー、寂しくないんや。悲しいなあ。しげちゃん悲しいなあ。｣
緑｢.....もー、なんなん。じゃあまだおる？｣
｢おる！！！！｣
少し呆れたような様子でまた家にあげてくれる智洋さん。
困らせすぎると嫌われてまうってわかっとるけど、昨日の仕返しくらいさせてや？
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作者名：もちもち子 | 作成日時：2020年7月5日 22時
