#7 明日の目標__side R ページ7
「え！何なに。ついに俺らの廉くんにも春が来たの？」
「はぁ？ちゃうわもっと他のこと」
ここで肯定したら、面倒なことになんのは目に見えてる。
…というかもう既に、結構面倒なんやけど。
「ねぇ、海人同じクラスだよね？さっきの子と」
「さっきの子って？…あ、さっき紫耀たちの前に立ってた子？」
「そうそう」
何なん、こいつら。勝手に盛り上がって。
…けど、今は黙って聞き耳立てとくのが多分正解。
だって海人が何か知ってんのなら、おれも気になる。
「あーなんか、転校してきた？とかって聞いた気がする」
「転校？へー、通りで見ない顔だと思った」
うわ、まさかの。転校生。
おれも父親の仕事でしょっ中転校してたし、あんなとこで弁当食いたくなる気も分からんでもない。
…いや、流石に、食わんけど。
「なぁ。名前はなんて言うん、あの子」
「あー…何だっけなぁ。俺そん時すんごい眠くてさ、全然覚えてないんだよね。ほら、廉に遅くまでゲームに付き合わされた次の日だったから」
「んな、こないだはお前がやりたいって言ったんやろ」
おれは言ったもん。次の日学校やから、もうこれで終わりって。
でも負かされてばっかで悔しいとか寝れんとか言って、夜中の3時までコンティニューボタン押し続けたのは海人の方や。
「…転校生の名前くらい聞いとけほんまに」
愚痴みたいに、ポロリと小さく溢した言葉。
けどこれがマズかった。
2人の変なスイッチがオンになって、また面倒くさいダル絡みが始まる。
「あはは、本当だ。廉、その子のこと気になってるんでしょ！」
「はぁ？なってへんよ別に」
「だってねぇ。廉が女の子の名前を知りたがるなんてねぇ」
「春ですねぇ〜」
「ね〜」
「なんや、うざ！お前ら自分の荷物くらい自分で持て！」
両肩にぶら下げた2人の荷物を投げつけて、ついでにおれの分も海人の体に投げといた。
軽くなってせいせいした肩をぐるぐる回しながら、ひっそりと自分の頭の中だけで思う。
決めた。おれの明日の目標。
まず、あの子を捕まえる。
どーせまた校舎裏で弁当食うし。
それはあんましムズくない。
んでこっからが、大事なとこ。
おれ________あの子に、名前聞く。
#8 頭を過ぎるはあの匂い→←#6 窓の後ろの憂鬱__side R
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もちこ(プロフ) - yimmさん» はじめまして！コメントありがとうございます。お楽しみ頂いているようで何よりです…！ご期待に添えるようこれからも更新頑張ります！ (2020年10月25日 17時) (
レス) id: 03d75cb96c (このIDを非表示/違反報告)
yimm(プロフ) - もちこさん、はじめまして☆お話楽しく読ませていただいてます。この後の展開を妄想するとなんかだかドキドキ(笑)更新頑張ってください。 (2020年10月25日 7時) (レス) id: 72bd3737bf (このIDを非表示/違反報告)
もちこ(プロフ) - しおりさん» コメントありがとうございます。主人公可愛く書けててよかったです…！これからも是非色んな想像をしながらお楽しみいただけると嬉しいです、よろしくお願いします！！ (2020年10月23日 17時) (レス) id: 03d75cb96c (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - 欲しいスタンプ俺が買ったるって何語ですか…？永瀬さんの妹になって買って貰いたい！それからなんですか！主人公ちゃんの可愛さ！！永瀬の妹って立場利用して主人公ちゃんと付き合いたい！ (2020年10月22日 21時) (レス) id: 199b427b1e (このIDを非表示/違反報告)
もちこ(プロフ) - mさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けてとっても嬉しいです。ご期待に添えるようこれからも更新頑張ります！ (2020年10月20日 22時) (レス) id: 03d75cb96c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちこ | 作成日時：2020年10月13日 19時
