フレ申したら、相手が最強だった件【呪術廻戦】

《18》七海と綾城 ページ19

《Aside》




ウルトラスーパーイケメンハイスペスパダリこと、



私の幼馴染、七海建人。



親同士が高校の同級生とかなんとかで、



唯一ゼロ距離の異性の友達だった。



硬派オブ硬派の建人は普通にモテるはずなのに、



誰とも付き合わず、私のわがままに付き添ってくれる。



優しい優しい幼馴染だ。



変に取り繕う必要もないしで、学生の頃から封印した、



ハイテンションで話すことが出来る。



友達として、この上ないほど最高な友達だった。



…そんな建人の方は、強がりなのか、



それとも私に見せないようにとの配慮なのか、



私に悩み相談をしてくれない。



…一時期、凄いやつれて、顔を正面から見てくれない、



ずっと沈んでいる、という、



建人が半鬱状態みたいな感じになっていた時に、



いきなり、電話がかかってきたことがある。









「…もしもし、Aですか」



『うん、大丈夫？建人』



「…はい、



………あの、こんな時間に、



あなたのような女性を呼び出すのは非常識だと、



分かってのお願いなのですが、



…晩御飯、食べに行きませんか」



『今から？』



「はい、あの、今日じゃなくてもだいじょ」



『分かった、いつものとこでいい？』



「…はい、ありがとう」








なんかいつもと違う、と思って、いつもの高級フレンチに行ったら、



前のような、思い詰める前くらい穏やかな顔をしていて、



安心したのを覚えてる。



ハイヒールで走ってきた私の顔を見た瞬間に、



凄い柔らかい笑顔を浮かべられて、



…もう何年ぶりかの顔に、物凄い戸惑った。



席について、建人がワインに手を付けてから、話始める。

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