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想像していた以上に市松は無法地帯となっていた。校舎は落書きだらけだし、窓ガラスは所々割れている。中学時代もそれなりにヤンキーばっかりだったけど、こっちの方が酷く感じた。
「あれ、1年生でしょ？みない顔だよねぇ？」
絡んできたのは派手な髪色をした柄の悪い生徒。
「そうですけど。」
「うわ、すっげー可愛いじゃん。」
あーめんどくさい。
無視すればよかったと後悔するのは遅く、足を止めずに歩く私のあとを早歩きしながらもついてくる。
「ね、ね、ライン教えて。」
「あーごめんなさい。」
「あ、もしかして彼氏いる感じ？いいじゃん、遊ぶだけ。」
「いや、ごめんなさい。そういうの困るんで。」
「えー俺まじで惚れちゃったからさ、お願いお願い！」
急に距離をつめ、握ってきた手。
さすがに触れられると反射的に体が動いてしまう。
握られてない反対の手で相手の手を掴み軽く捻る。
「いってぇー！痛い痛い！おい、ふざけんな！！」
大声で叫び暴れまくるこの男。
必死に振り払おうとしてくるけど絶対離してやらない。
「もうしつこいの勘弁してよね。
このままこっちに捻ると折れちゃうかも。どうする？このまま折っちゃっていい？」
「わかった！わかった！悪かったから！離してくれ！頼む！」
涙目になってきた彼をみかねて手を離すと逃げるように去っていった。
「相変わらずだな。」
声のした方に振り向くと、そこには伍代がいて、こちらに歩いてきていた。
「見てたなら助けてよ。」
「いや、助けいらなかっただろ。」
「まぁ、たしかに。」
久々に会う彼に胸が高鳴る。
「つーか、まじでここきたんだな。
引っ越しは終わったのか？」
「あーうん。今度遊びにきてよ。」
「……今度な。」
両親は仕事で海外に転勤になってしまったと聞かされたのは数か月前。日本にいたいと無理をいって私は独り暮らしを始めることになり、高校に入ると同時に家を離れ、元から入る予定だった市松の近くに引っ越した。
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みお(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです！更新楽しみにしてます！ (2022年6月25日 22時) (
レス) @page13 id: a084972b78 (このIDを非表示/違反報告)
みゆり - こんにちは！急なんですけどなんか最近伍代くん関連の作品キスシーン多くないですか？妄想が止まらなくて読むたびにカッコいい伍代くんに半殺しにされてるんですけど…。これからも更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2022年6月18日 13時) (レス) @page4 id: 62691ac6fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：優奈 | 作成日時：2022年5月9日 23時
