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「オレが頑張ってなかったらしてくれなかった?」

「ハニちゃんって頑張ってない時がないからわかんないや」

「さすがA」

「そうでしょ?最近、天使の方のお兄さんに似てきたと思う」

「オレも同じことを思ってたよ」





そうやって「ふふん」と鼻で笑って見せると、前髪を撫でていたAの手が少し下に落ちてきた。

頬を撫でるAを、目を細めながら見る。




スングァニがだいぶ前に「ヌナは存在が尊いので、下心があると迂闊に近寄れないんだと思いますよ」と言っていたのを思い出す。

なかなかに信者的な発言だけど、まあ解らないこともない。


やれガールクラッシュだ、やれ儚い系アイドルだとかなんだかで売っているけど、実のところこの妹、想像以上に愛らしい性格をしていた。

女が一人という立場上、表ではなかなか冷めた表情でメンバーを躱しているし、立ち位置や人によって性格をころころ変える。

けれど、元々はこういう穏やかな性格だったりする。




特に恩恵を受けているのはスングァナ率いる年下組や、実の兄と同じ年であるオレ達だ。

うまく手のひらで転がされているような気もする程、オレ達の扱いがうまい。





「ハニちゃん、上手く隠してもらったね」

「なにが?……ああ、クマか」

「うん、昨日は眠れなかった?」

「疲れすぎると寝れなくなるんだよ」

「体力着けなきゃね」

「そうだよなぁ」





そう言うと、Aが後ろ手で毛布を手繰り寄せた。

そのままオレの身体に掛けると「寝て良いよ」とオレの瞼を両手で覆う。


暗い所じゃないと寝れないオレへの配慮なんだろうなあ、可愛い妹め。

まあ指の隙間から光は漏れているけど。




その光から逃げようと目を閉じると、あっけないほど簡単に睡魔が近づいてくる。

なんて正直な身体なんだろう。





「おやすみ、ハニちゃん」





ああ、あと少し話していたかったのに、もう限界らしい。

その声に返す暇もなく、意識が泥のように落ちていく。



頭の片隅にさっき見たスンチョルの寝顔を思い出した。

多分アイツもAに寝かしつけされたに違いない。


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EP.04 - HBD TO HOSHI→←2



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みみ - ま、まって...!姿見に星が写っててカメラ持って拗ねてるってセブチのバラエティかなんかで見た、、!笑既視感!! (2020年9月25日 7時) (レス) id: 54f59f67c1 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます。頑張ります! (2019年11月27日 8時) (レス) id: c619cb401b (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - セブチ大好きです最高です気温の変化が激しいので気を付けて更新大変だと思いますが頑張ってくださいね応援してます (2019年11月26日 18時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - ワナワンとBTSとセブチ大好きです最高です (2019年10月3日 19時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - ky3mzkさん» ありがとうございます!むしろその三組しか出さないんですが、またお暇なときにでも楽しんでもらえるとうれしいです! (2019年8月14日 21時) (レス) id: 73addbec04 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:せの | 作成日時:2019年7月30日 13時

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