４ ページ33
.
「だよなぁ」と笑うウォヌさんを見ながら、あのベビーフェイスを頭に思い描く。
距離……距離……さっぱり気付かなかった。
でも本人がそう言うんだったら、きっとそうなんだろう。
考えてみたところでいまいちピンと来ない。
ウジさんは厳しいけど、それよりも優しいし、何より可愛い。
あの人の成長した姿っていまいち想像できないんだよなぁ。
本人曰くまだ成長期らしいけど、身長はどれくらいまで伸びるんだろう。
そんなことを考えながら、隣に座るウォヌさんを見る。
二人が同じ年だとは思えないけど、言ってしまえばウォヌさんにもウジさんにも怒られてしまいそうだ。
「ウジがさ、今までの苦労が水の泡だって嘆いてた」
「せっかく距離を置いてたのにって？」
「うん」
「その苦労を、本人である私が全く気付けてなかったんですけどね」
「オレも随分苦労したよ、お前の事で」
「例えば？」
「……」
「はあ、せめて考えてから嘘をついてくださいよ」
思っていたよりもずっと、私にダメージは無かった。
ウォヌさんとも話していた通り、私はなんだかんだでこの未来を想像していたからだ。
だってあんなワガママ、いつまでも聞いてあげられない。
甘えられる事だって限度がある。
残念ながら実際の私はスンチョルさんと同じく、家に帰ればかわいいかわいい末っ子なのだ。
どちらかと言えば甘やかされて生きてきた部類の人間になる。
ただでさえ厳しいこの状況で、アレを長く続けていくなんて冗談みたいな話はない。
肩の荷が下りた気さえする。
「宿舎移動になりそう。あの部屋、私が一人で使うには勿体ないですから」
「オレが住もうか？」
「勘弁してください」
「じゃあAがオレ達のところに来たら？確実に複数人と相部屋になるけど」
「そんなの死んでも死に切れません」
「死ぬなよ」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1404人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みみ - ま、まって...!姿見に星が写っててカメラ持って拗ねてるってセブチのバラエティかなんかで見た、、！笑既視感！！ (2020年9月25日 7時) (
レス) id: 54f59f67c1 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます。頑張ります！ (2019年11月27日 8時) (レス) id: c619cb401b (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - セブチ大好きです最高です気温の変化が激しいので気を付けて更新大変だと思いますが頑張ってくださいね応援してます (2019年11月26日 18時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - ワナワンとBTSとセブチ大好きです最高です (2019年10月3日 19時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - ky3mzkさん» ありがとうございます！むしろその三組しか出さないんですが、またお暇なときにでも楽しんでもらえるとうれしいです！ (2019年8月14日 21時) (レス) id: 73addbec04 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：せの | 作成日時：2019年7月30日 13時
