警察もとい公安警察です・３【名探偵コナン】

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no side





「Aが全部１人で解決する気なら、
僕達は何一つ手伝わないし口も出さない。」


『！』


「その代わり、口もきかない。」


『！？』


「だって危ないんだろう？
Aが僕たちのことを思ってくれて、
"独り"で危険と生きていくと決めたなら……
僕たちは何も言えないよな。」


『ぅ……』





絶対零度(零だけに)の視線を送る降谷。
流石の駿東も細かく震えて縮こまる。





『ひ……独り……、』


「そう。Aが決めたんだろ？」





腕を組む降谷。
プルプル震えてうつむく駿東。





「(降谷ちゃん容赦ねー。折角優しく言ったのに。)」

「(こりゃキレてるんじゃねぇか？)」

「(脅しじゃねぇか。)」

「(松田も似たような感じだったぞ。)」





目線で会話する４人の前で、
駿東が勢いよく顔を上げた。
次いで５人はギョッと目を見開く。





『やだぁ〜！！』





駿東の双眸からボロボロと
大粒の涙が零れ落ちていたから。





「Aちゃん！？ちょ、」


『独りはやだよｯ……！
でも皆がいなくなるのも嫌だったの……！！
大事な友達だもん、生きてて欲しいのｯ……』




うわぁん、と声を上げて泣く駿東。

幼馴染み２人もこんな姿の駿東は初めて見たため
オロオロとしている。





『私１人じゃ無理だよｯ……分かってるよぉ！！
あの女の人にもう見つかってるんだもん！
何かしたらすぐバレて見つかるよ！！
そんなの怖いよ！！私だって死にたくないもん！！』





びゃあっ、と半ギレで泣き叫ぶ駿東を
必死に宥める諸伏と萩原。





『ｯう"ぅ、皆だって死にたくないでしょｯ……！？
私１人のせいで死ぬなんて馬鹿みたいでしょ……！

なのに、なのにｯ…手を差し伸べてくれるの……？
命を危険に晒して……それでも良いの……！？』





涙で顔を濡らした駿東が５人の顔を見る。
５人は真剣な顔で駿東を見返した。





「当たり前だろ。」





５人の声が重なる。
その言葉を聞いて、駿東の涙がさらに増えた。





『……ｯ……』





口を抑えてうつむいた駿東。
何度か肩を揺らして息を整える。





再び顔を上げた駿東はまだ涙を零していたが、
何かを決意した顔をしていた。





『ｯ……』





グッ、と強く唇を噛み、
握られた拳もブルブルと震えている。





５人は黙って駿東を見る。
真剣に、そして優しい表情で。






『ｯ……"助けて"……！
私をｯ……独りに、しないで……！！』






駿東の言葉に５人は頷いた。

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