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「駿東、検査の結果は?」


「骨も脳波も異常ナシ!至って健康であります!」


「やっぱゴリラか……」


『だからゴリラも怪我はするよ?
いや私はゴリラじゃないからね?』


「そうだな。ゴリラに失礼だよな。」


『おい。』





額と右足首に包帯を巻いた駿東が松田に突っ込む。
若干足を引きずってはいるものの、
本人の言う通り元気そうである。





『さっきの話聞いてたらお腹空いたなぁ。
昨日の夜から何も食べてないんだよね。』


「オレ、チョコレートなら持ってるよ。食べる?」


『食べる!!ありがとう(ヒロ)!!』




諸伏がリュックから取り出したチョコレートを
美味しそうに頬張る駿東。
よほどお腹が空いていたようだ。




『……そういえば花園さん達は?』


「先に下山してたよ。
後でAちゃんも混じって教官の事情聴取だね。」


『ま、だろうね。……我慢できるかな。』





ボソッと呟いた不穏な言葉に山田吉崎が肩を掴む。





『?』


「「やっちまえ。」」


『え、いいの??』


「どうせ止めても無駄だし。」

「思い切りいけ思い切り。」


『無駄て。』




ふふふ、と愉快そうに笑う駿東。
それから駿東はクルリと振り向いて萩原を見る。




助けてね(・・・・)?』


「!! ……任せてよ。」





と胸に手を当てる萩原に駿東は微笑む。





「アンタ……」

「まさか……」


『あはは、気付かないと思った?』


「「怖……」」




すっかりご機嫌な駿東は怪我しているにも関わらず、
軽快な足取りで歩いていく。




「ところでAの説明は無いの?」


「花園さんの言い分しか知らないんだけど……」


『皆には教官の前で話す時に聞いて欲しいの。
私の話で偏った意見を持たずに聞いて貰うためにね。』




バチコン、とウインクをかます駿東。
なるほど、と降谷と松田以外は頷いた。




話しながら歩けばあっという間に警察学校に着き、
鬼塚が駿東の名前を呼んだ。




その瞬間、駿東はスッと真面目な表情になり
鬼塚の元へ歩いて行った。




降谷たちも後を追い、横で話を聞かせてくれと
鬼塚に頼み込んだ。

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沙羅(プロフ) - イル@iruさん» コメントありがとうございます!そう言って貰えて本当に嬉しいです…!!警察学校組の放送開始に合わせてバリバリ更新するつもりなので、どうぞ今後ともよろしくお願いしますー!! (2021年12月5日 16時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
イル@iru - コメント失礼します!面白すぎて一気に読んでしまいました。これから夢主がどうなるか続きが気になります!更新頑張ってください!!! (2021年12月5日 15時) (レス) @page35 id: 9f7598e3df (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - 神崎さん» コメントありがとうございます!!ゆっくり更新になってしまいますが、全力で書かせて頂きますー!!どうぞこれからもよろしくお願いします! (2021年9月15日 0時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - 凄く面白いです!!続き楽しみにしてます! (2021年9月15日 0時) (レス) id: 570d2293d8 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - かるーあ・みるくさん» コメントありがとうございます!!またお会い出来て嬉しいです!!まだまだ続きますので、どうぞよろしくお願いしますー! (2021年7月14日 21時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:沙羅 | 作成日時:2021年7月13日 15時

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