警察もとい公安警察です・３【名探偵コナン】

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no side




『佐々木君、どうしたの？』


「いや……今ならちゃんと話せるかなって。」


『……何を？』




駿東は気まずさを拭えず、素っ気なく答える。
佐々木は気にしていないようだった。




「合コンの時……さ、
降谷と諸伏に遮られちゃったから……
その、返事、というか……聞きたくて。」


『……』




照れくさそうに言う佐々木に駿東は僅かに顔を歪める。
嫌悪ではなく、予想していたことになったから、だ。

駿東は目を閉じ、大きく息を吸う。
この野外活動もあと一日残っている。
これ以上気まずくなるのは避けたい。




『……ごめんなさい。
今は、勉強や訓練に集中したいんです。』




当たり障りのない、そんな返事をする駿東。
佐々木とて恋愛にうつつを抜かしている暇は無いはずだ。




「…………」


『……雨も強くなってきたし雷も鳴ってるから戻ろう。』




そう言って足を踏み出そうとした駿東は
強い衝撃に耐えられずしりもちをつく。




『は、』




パッ、と見上げた駿東が見たのは
稲光を背後に、恐ろしいほど無表情の佐々木だった。





『……何するの。痛いんだけど。』





駿東は素早く起き上がって佐々木を睨む。
佐々木の表情は変わらない。





「……尻軽女(ビッチ)ってのはマジだったんだな。」


『……は？』


「勉強や訓練に集中したい、って建前だろ？
どうせ皆にチヤホヤされていたいから
恋人は作らない、そういう事だろ。」


『いや、何言ってるの？訳が分からないんだけど。』


「うるさい！」


『ｯ、』




ガッ、と鈍い音がして駿東の腕に佐々木の拳が当たる。
防がなければ頭に当たっていた。




『憶測で話すのはやめてもらいたいんだけど。
……私は警察官になるためにここに来てんだよ。
恋愛しに来てるワケじゃない。』




ザァッと雨足が強くなる。
佐々木は構わず攻撃を繰り出した。

駿東は防戦一方。
ジリジリと後退を続ける。





『ｯ！ちょっと、ふざけるのもいい加減にして！』





背後に崖を捉えた時、流石に声を荒らげる。
佐々木に冷静さはとっくになく、
ただただ感情のままに動いていた。





「クソ女！！」




大きく振りかぶった佐々木。
駿東がそんな拳を食らうわけがなく、体を動かし避ける。

勢い余った佐々木の体がグラリと傾く。
ここで佐々木は大きく目を見開く。





「う、うわぁ！！」


『ｯ……！』





駿東は手を伸ばし佐々木の腕を掴んだ。

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