二十四本 ページ25
貴女side
『ｯ！！』
バッと体を起こすと
そこは宿泊していたホテルの一室だった。
…………夢、を見ていたのか。
何だか凄く長い夢を見ていた気がする。
悟くんが居て、硝子が居て、傑くんも居た。
呪術師になるために皆で頑張っていた。
『…………』
ベッドから立ち上がって鏡を見る。
あの時から髪はどんどん白くなって
悟くんが凄く悲しそうな顔をした。
でも私としては少し嬉しかった。
だって大好きな悟くんと同じ髪色になるから。
……なんて、恥ずかしくて言えなかったけど。
机に置いてあった髪紐を手に取って髪を結ぶ。
髪を使う式神召喚だから使いやすいように緩く。
着ていたスウェットを脱いで仕事着に着替える。
悟くんと同じようなジャケットに
膝下のスカート、タイツ(悟くん指定)だ。
時計を見れば午後十一時を回った頃。
そろそろ仕事の時間だ。
充電してあった携帯電話を手に取ると同時に
着信音が鳴り響く。
『……』
《やっほーA！元気？あ、寝起き？》
『げ ん、き。……う、ん。』
電話の相手は悟くん。
噂をすれば何とやら。
《さっき面白いことがあってね！
Aにも教えようと思って！》
『？』
《両面宿儺の指、食べた子いる。》
『ﾝ"ｯ！？』
思わず変な声が出た。
いや、仕方ない。うん。指？宿儺の？食べた？？
え、雑食…………
よく、食べようと思ったなぁ、アレ。
《あはは、そうなるよね。
虎杖悠仁っていう子なんだけどね。》
『だ、』
《大丈夫大丈夫！
あの宿儺相手に自我も保ってるし制御も出来てる。》
『…………』
だとしても呪術規定に基づいたら祓われる。
……まぁさせないだろうけど。
《Aが戻ってくる頃には会えると思うよー》
『……た。』
《うんうん。僕もAと会うの楽しみだよ〜！
あ、恵！》
何だか「楽しみ」の方向が違う気がした。
……と言うか恵もいるのか。
《Aと電話する？》
《いや俺は…………》
《遠慮しないの！会えなくて恵も寂しいでしょ？》
《俺は、別に……》
……恵も大きくなったね。
あの小さかった子がもう高専生だなんて……
《……A先、生………？》
『こ ん ば、ん、わ。』
《こ、こんばんは。
あの……すいません突然。》
『だ、いじょ、ぶ。』
《…えと…出張、頑張って下さい。》
『あ、り、が、と。』
…………可愛いなぁ。
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りんごりんご - え、神ですか?こんなに作品の組み立てが上手なの、なかなか無いですよ!神ですか?いや神ですよね? (2021年1月31日 18時) (
レス) id: f29ad8ba49 (このIDを非表示/違反報告)
くらくしょん - すごくお話をかかれるのが上手なんですね！、読んでいてとても楽しかったです、これからも頑張ってください (2020年12月6日 16時) (レス) id: 15035c8d2a (このIDを非表示/違反報告)
百 - 深凪さん» めっさ分かる!唇ちょっとピンクいのがめっちゃ可愛くて、五条先生のカッコいい感じとか余裕がある感じとのギャップヤバくてマジえらい。 (2020年11月30日 19時) (レス) id: 78401eb32b (このIDを非表示/違反報告)
深凪 - アニメ作画良すぎですよね！！私も五条先生の唇ぷるっぷるやんって思ってたので同じこと思ってる人がいて嬉しいです(笑)小説とっても面白いです！更新待ってます！！ (2020年11月18日 22時) (レス) id: a6413cd937 (このIDを非表示/違反報告)
真白 - 凄い面白いです！無理のない範囲で更新頑張って下さい！ (2020年11月18日 16時) (レス) id: 32b6d86f2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙羅
| 作成日時：2020年10月25日 22時
