十九本 ページ20
no side
「夏油傑。よろしく。」
「家入硝子でーす。よろしくー」
「五条悟。」
『……!』
同級生である、夏油傑、家入硝子と顔を合わせ
夜蛾の指示で自己紹介が始まった。
「で、こっちは古式A。」
『!』
「よろしく頼むよ。」
「よろしくねー」
『!……!よ、』
出来る限りの身振り手振りで挨拶をするA。
家入がかわいー、と呟きながら頬杖をつく。
「自己紹介は済んだか?
この後は自由時間にするから交流を深めておけ。」
「「「はい/はーい。」」」
『!』
夜蛾が席を外した途端、
家入は立ち上がってAの正面に回る。
夏油も興味深げにその様子を見ていた。
「Aって呼んで良い?」
『!』
こくこくと頷くA。
家入も嬉しそうに笑った。
「私のことも硝子でいいからね。」
『…しょ、こ……!』
家入の名前を何とか呼ぼうと声を出すA。
その様子を見ていた夏油が声をかける。
「私も名前で呼んでいいかな?」
「は?お前は駄目に決まってんだろ。」
「何で五条くんが答えるんだ?」
「Aは俺のだからだよ。」
「「え??」」
『…………』
.
「なるほど許嫁か。」
「古風〜」
「でもただのクラスメイトだし、良いだろ?」
「チッ……手ぇ出すなよ。」
「出さないとも。」
ニッコリ笑った夏油がAに向き直る。
「改めてよろしく頼むよ、A。」
『よ……!!……す、ぐ、る?』
「うん。
ところで……何で"そんな"包帯を
巻いてるのか聞いても?」
『……!……、』
夏油の観察眼は鋭かった。
制服に隠れた包帯を見つけ、文字まで読み取った。
Aはちらりと五条を見る。
どうすれば良い、と目で尋ねた。
「……"呪い"。Aの親父のな。
何が起きるか分からないから何も出来ない。
Aと仲良くしたいなら
Aが何言いたいか分かるようになれ。」
「新手の脅しみたい。」
「攻略し甲斐があるって感じかな。」
「ねーよ。」
バチバチと火花を(一方的に)飛ばす五条。
夏油は涼しい顔で微笑んでいた。
「……その"呪い"、祓えるのか?」
「祓うとAの喉も潰すんだってよ。
前より呪力が濃くなってるからよりハイリスク。」
「へぇ……」
五条、夏油、家入はAの喉元を見つめる。
Aは居心地が悪そうに少し身じろぎをした。
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りんごりんご - え、神ですか?こんなに作品の組み立てが上手なの、なかなか無いですよ!神ですか?いや神ですよね? (2021年1月31日 18時) (レス) id: f29ad8ba49 (このIDを非表示/違反報告)
くらくしょん - すごくお話をかかれるのが上手なんですね!、読んでいてとても楽しかったです、これからも頑張ってください (2020年12月6日 16時) (レス) id: 15035c8d2a (このIDを非表示/違反報告)
百 - 深凪さん» めっさ分かる!唇ちょっとピンクいのがめっちゃ可愛くて、五条先生のカッコいい感じとか余裕がある感じとのギャップヤバくてマジえらい。 (2020年11月30日 19時) (レス) id: 78401eb32b (このIDを非表示/違反報告)
深凪 - アニメ作画良すぎですよね!!私も五条先生の唇ぷるっぷるやんって思ってたので同じこと思ってる人がいて嬉しいです(笑)小説とっても面白いです!更新待ってます!! (2020年11月18日 22時) (レス) id: a6413cd937 (このIDを非表示/違反報告)
真白 - 凄い面白いです!無理のない範囲で更新頑張って下さい! (2020年11月18日 16時) (レス) id: 32b6d86f2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙羅 | 作成日時:2020年10月25日 22時