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「大丈夫かよぃ、2人とも。」
「ずぶ濡れじゃのぅ。」
「おいおい……俺タオル持って来るよ。」
ジャッカルが部室に駆け込み
真田は何をしとるか、と怒鳴った。鬼ごっこだよ。
『幸村ァ……お前ェ……』
「ごめんごめん……って、A!」
『あ?』
幸村は羽織っていたジャージをAにかぶせる。
Aは状況が読み込めてない。
『洗濯しろって……?』
「違う!」
「お前さんの格好が原因じゃ。」
「A先輩、大胆スっね。」
「それ以上はいけませんよ赤也君。」
Aは不思議そうに首を傾げる。
幸村は困ったように目を逸らした。
「はい、2人とも。タオル。」
『ありがとうジャッカル。』
「手間をかけたね。」
わしゃわしゃと髪を拭くA。
それを見兼ねた丸井がタオルを掴む。
『ん?』
「そんなんじゃ、髪が痛むぜぃ。
せっかく綺麗な髪してんだから大事にしろよぃ。」
『あ……ありがとう……?』
Aとは違って優しく髪を拭く丸井。
………お兄ちゃん。
「…………R陣が見た確率、100%。」
「おい柳……!」
「そしてそれに自分で気付かない確率、75.3%。
赤也が余計な事を言う確率──────」
真田の制止も虚しく赤也が爆弾を投下する。
「A先輩って、白派なんスね!」
『は……』
目を見開いたA。
そっと自分の濡れた制服を確認し、
それからゆらりと赤也に近寄った。
「──────98.7%。」
「よ、よさんかA!」
「……ピヨッ。」
「はぁ……」
「配慮に欠けますね。」
「自業自得だよぃ。」
「赤也はこの後の練習2倍かな。」
『ぅおらぁぁあああ!!!』
「ぎゃあぁぁぁああ!!!」
R陣が赤也に合掌したところで
Aの大外刈が炸裂した。
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沙羅(プロフ) - I like chocoさん» コメントありがとうございます!気まぐれ更新ですが頑張りますねー! (2020年3月9日 14時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
I like choco - お、面白い!続き待ってます! (2020年3月9日 13時) (レス) id: 1b7c1dd1e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙羅 | 作成日時:2017年6月13日 23時