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『……うわ。』←
「え、何それどういう感情!?」
照れるでも引くでも無い顔をしたA。
犬山がショックを受けた様に騒ぐ。
『……犬山サンがファンなのは黒猫なんでしょ。』
「え……うん、まあ……」
『じゃあ私は関係ないじゃん。』
「でもっ、黒猫ってAチャンだろ!?」
焦ってAの手を掴む犬山。
『そうだけど。私、もう喧嘩しないから。
……黒猫って呼ばれてんの不本意だから。』
「そんな……」
『だから、もう"黒猫"は居ないの。
……ごめんね、犬山さん。』
「うっ……うわぁぁん骨川ぁぁぁ!!」
『ス○夫……?』←
犬山は泣きながら自分の舎弟の名を呼ぶ。
近くから現れたのはガタイのいい奴。
骨川○ネ夫とは正反対だった。
「ッス。……水谷さん、犬山さんがすんません。」
『え、あの……』
「うわぁぁんAちゃんにフラれたぁぁ!!」
『え、好きなの黒猫なんじゃ……』
「犬山さん、水谷さんが好きだったッス。」
『えっ、』
グズグズと泣く犬山を支える骨川。
何となく樺地的な人だ。←
「……すんません。」
『いや……何か……こちらこそ、すみません……』
「Aちゃぁあん、俺が悪かったよォ!!
ちゃんと告白するからさぁ!!」
『えぇ……』
「犬山さん……行きましょう……」
「やだぁぁあ!Aちゃんと離れないぃぃ!」
『えぇ……』
しがみつく犬山。
なんだコイツ。(2回目)
「……すんません、すんません水谷さん。」
『あぁ……いや、骨川さんは悪くないというか…』
「うえぇえぇえん」←
流石のAもオロオロとし始める。
泣いている高校生男児の扱いなど知らん。
『えーっと、あの、……えっと……
…………犬山、さん?』
「グスッ……なに……?」
Aは腕にしがみつく犬山の頭に手を置く。
『付き合う……とか、は、無理ですけど……
お友達とか……どうでしょうか……なんて、』
「お友達……!」
『ダメ……ですかね……?』
「……いい!Aちゃんと友達なる!」
『あ、ありがとうございます……
その……犬山さんはいつも通りの方が良いですよ。』
「いつも、通り?」
『笑ってて、その、元気な犬山さん。』
「……!!うん!!ありがとうAちゃん!!」
ご機嫌になり去って行く犬山と骨川。
骨川は終始、頭を下げていた。
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沙羅(プロフ) - I like chocoさん» コメントありがとうございます!気まぐれ更新ですが頑張りますねー! (2020年3月9日 14時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
I like choco - お、面白い!続き待ってます! (2020年3月9日 13時) (レス) id: 1b7c1dd1e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙羅 | 作成日時:2017年6月13日 23時