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翌日、昼休み。





「A、今日は顧問が職員会議で遅れるから
前半は自主練と筋トレになったよ。」


『了解。』


「……あのさ、昨日のことなんだけど、」





幸村がそう切り出したときだった。

Aは幸村の手を引いて廊下に走る。





「え、ちょ……」


『ねぇ。』




Aの前には昨日の3人。

幸村を見て頰を染めていた。




「なっ、何かしら?水谷さん。」

「ゆ、幸村君まで……!」

「ど、どうしたの?」




明らかに動揺しつつも

女子らしさを必死にアピールする3人。

Aはそれに構わず話し出した。





『勝負…いや、賭けをしよう。
アナタ達が勝ったら私はマネージャーを辞める。』


「「「「え!?」」」」





3人と幸村の声が重なる。





『で、私が勝ったら……
この間みたいな事はしないで欲しい。』


「ちょ、ちょっと待ってA。
どういう事なのか説明して欲しいんだけど。」


『そのまま。賭けをする。』





Aはそのまま話し続ける。





『アナタ達はテニス部だったよね?
なら、テニスで賭けよう。シングル3回勝負。』


「な、何なのよ急に……!」


「私たちレギュラーよ?勝てると思うの!?」





確かにAは運動神経抜群だが

テニスをしているのを見た人はいない。





「(どうする……?)」

「(水谷さんって運動出来る人よね……)」

「(でもテニスなら……)」





Aは制服のポケットに手を入れ

何か箱状の物を取り出した。





『別に蹴っても良いけどさ……
あの手口ってさ、ありがちなんだよね。
ボイスレコーダー持ってたら一発で勝てる。』


「「「!!」」」


『アナタ達が勝てばこれも消すと約束する。
私が勝ったときはもしもの為に保存するけど
絶対に公開しない。約束は守る。』





約束、と言うところで幸村を見るA。

それもそのはず。





Aが喧嘩をしないと約束した相手は幸村だから。





『どうする?』





その笑顔は幸村に引けを取らない

有無を言わせぬ笑顔だった。





ゆえに、3人は頷くしかなかった。

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沙羅(プロフ) - I like chocoさん» コメントありがとうございます!気まぐれ更新ですが頑張りますねー! (2020年3月9日 14時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
I like choco - お、面白い!続き待ってます! (2020年3月9日 13時) (レス) id: 1b7c1dd1e9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:沙羅 | 作成日時:2017年6月13日 23時

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