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「よぅ"黒猫"！」
『やめろ。』
帰り道。
Aを呼び止めたのは
いかにも不良、といった少年達だった。
「良いじゃねぇか。
異名つけられるほどの実力者なんだからよ！」
『もう喧嘩しないって約束したから。』
「ふーん……にしちゃあ浮かねぇ顔だな！」
『ｯ！……別に、』
ブロック塀の上に座っていた少年が飛び降り
Aの行く手を阻む。
「何悩んでんの？この猿川さんが聞いてあげるぜ？」
『山にお帰り。』
「おっまえ……俺先輩な！もう高２なんだぜ！？」
『見えない。』
「言ってくれるじゃねぇか……！
良いんじゃねーの？その意気でやってくれば！
その約束した相手も許してくれんだろ。」
『！』
猿川、と名乗った少年はふふんと笑う。
Aは目を瞬かせて小さく頷いた。
『…………どこまで良いと思う？』
「相手は？」
『喧嘩もしたことない陰湿な金持ち女子中学生。』
「おお……ひでぇ言い様。
そうだなぁ……ちょっとビビらせてやれば？」
『例えば？』
「喧嘩がダメなら運動とかで。」
『おー……猿川サンが真面目に考えてる。』
猿川は何だよ！と怒ったように言うも
表情は笑っているので多分怒ってない。
「ほら、その女子の部活とかで
正々堂々とガッツリ戦ってくれば？」
『確か女子テニス部……』
「へぇ！ごしゅーしょーさま？だな！そいつら！」
『……何で猿川サン、私が
「まぁその辺は色々とな！
ほらさっさと行けよ黒猫チャン？夜道は危険だぜ！」
『うっさい！！じゃあな！ありがとよ！！』
べ、と舌を出して去っていくA。
猿川は素直じゃねぇんだから、と呟いていた。
──────
猿川 (１７)
その辺の高校の２年生。
元々「猿川派」を率いて喧嘩していた。
Aに負けて猿川派は解散。
今はそこそこ真面目に高校生活をエンジョイ中。
多分頭は悪いけど良い奴。
ちなみにAの異名「黒猫」は
当時の喧嘩最盛期でひょっこり現れたAが
無所属でフラフラしてるのに強いから付けられた。
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沙羅(プロフ) - I like chocoさん» コメントありがとうございます！気まぐれ更新ですが頑張りますねー！ (2020年3月9日 14時) (
レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
I like choco - お、面白い！続き待ってます！ (2020年3月9日 13時) (レス) id: 1b7c1dd1e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙羅
| 作成日時：2017年6月13日 23時
