今と未来、僕と君 11 (ページ8)

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尾崎｢えぇ！？泥棒！？｣

夜が明けたミルクディッパーでは

話を聞いた尾崎が大声を出して驚いていた

話の内容はもちろん、昨夜の泥棒の話

愛理｢泥棒というか…なにか探してたみたいで｣

愛理｢でも良太郎がたまたま泊まってて驚いて逃げちゃったんです｣

特に慌てるわけもなく、いつもと変わらず

落ち着いた様子で愛理はその件について説明した

尾崎と三浦はキョロキョロと警戒するような素振りで店内を歩き回る

尾崎｢目的があって忍び込んだってことか〜！きっとまた来ますよ！！」

三浦｢危険だ…！！｣

愛理｢良太郎もAもそう言うんですよね〜、当分ここに泊まるって｣

おっとりしてて危機感が全くと言っていいほどない愛理に対して

心の底から心配している良太郎とA

泥棒もそうだが、愛理の危機感のなさも心配になってくる

三浦｢当然ですよ！！この私も｣

尾崎｢三浦くん！！君じゃほんと及ばないから！！実は僕黒帯持ってて…｣

いつも騒がしい常連客の話に少し耳を傾けつつ

良太郎はテーブル席を拭き

Aは近くの席でケーキを食べていた

次の瞬間2人して誰かが覗き見しているような

そんな気配を感じとる

A｢(なんかいる、絶対にいるよこれ…)｣

次のケーキを口に運ぼうとしたAだったが

その気配に気が付き手を止めた

何かが怪しい、良太郎もそう思ったのか

テーブルを拭く手を止めてちらっとAの方を見て目線だけで会話をしAが頷き返す

何が怪しいって

店の窓に誰かコソコソいるのが見えている

A｢覗き見するならするで…ちゃんとしないと｣

Aは店の窓のカーテンをぴらっとめくった

そこにいたのは

良太郎｢デネブ？｣

デネブ｢あっ…！｣

デネブだ

見た感じ侑斗はいないようで

1人でミルクディッパーの前にいた

侑斗がいたら絶対こんな行動はしないだろう

デネブ｢見つかっちゃった…｣

良太郎とAに見つかったデネブは

すぐにしゃがんで隠れたがそれではもう遅い

変装するのに選んだ服がお祭りの法被って…

ただでさえイマジンで姿があれなのに更に怪しさが増している

するとデネブは

デネブ｢まずい…！！｣

コソコソと駆け足で別の場所に向かった