ずっと、もっと。 (ページ50)

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「あのね、うみと話せるようになったよ」

元太くんと私の家で飲むことになり、
話の流れでこの間の出来事を話す

「よかったですね」

心なしかいつもより淡白な返答をする元太くんを
不思議に思いながらも飲みながら色んな話をする

そんなに飲んでいないはずの元太くんが
突然、私を引き寄せそのままゆっくりとその場に
覆い被さるように押し倒す

「ちょ、元太く、」

「うみ、うみってうるさい」

そう言って乱暴は重なる唇は
いつもの元太くんじゃないみたいで。

「彼女と別れたんだし、
さっさと告ればいいじゃないですか」

「元太くん？」

「それが無理なら、しなくていいと思ってるなら
…俺でよくないですか？俺じゃ何がダメなんですか」

＂こんなことまでしといて＂と
服の中に元太くんの手が滑り込む

くすぐったくて身を捩ると
逃がさないと言わんばかりに
もう片方の手首を押さえつけている力が強くなる

「俺、Aさんのこと好きです
好きだから、Aさんにそばにいて欲しくて
Aさんの弱さに漬け込んでるんです」

少し泣きそうな顔をして私を見下ろす元太くんを見て
前に少しだけ話した好きな人の話を思い出す

「寂しくなったり悲しくなったら
俺を頼ってくれるのが嬉しくて
どんどん漬け込むようなことしました
…もう後には戻れません」

「元太くん、待って、」

「待たない、好き、だいすき」

＂お願い、俺といる時だけでいいから
俺のこと考えて、2番目でいいから＂

なんて苦しそうな声で耳元で言われたら。

ゆっくりと首に腕を回し、

罪悪感に飲み込まれながら元太くんを受け入れた