ずっと、もっと。 (ページ20)

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元太くんの家から一旦うちに帰り
服を着替えて大学に向かう

今日の午後の講義は
友達と一緒にとっているものではないから
のんびりと講義室に入った

後ろの方で男子数人の笑い声が聞こえ振り返ると

うみが私に気付き手をあげる

近くに座るとうみが輪から外れ近づいてきた

「1限いなかったっしょ」

「ばれた？」

「うみくん優しいからさ～はい、これ」

そう言って渡されたルーズリーフに驚いて顔を上げる

「え、いいの？助かる！」

「いーえ。この前のお礼」

うみの言葉に一気に気持ちが下がるも、
受け取れるものは受け取っておこうと黙っておく

「…もっと別のものがいい」

思わず口走ってしまったと気付いた時にはもう遅く

「まさかのリクエスト制？」

うみの独特な笑い声が響いた

「最近行けてないから、うみと飲み行きたい」

「あー…」

やっぱり彼女いるし無理だよね、と分かりつつも

「だめ？」

なんて聞いてしまう私はどこまでも狡い

「いや、いいよ。てか行こ！2人とかいつぶり？」

思いもよらない結果に思わず舞い上がり

「3年なってからはじめてだよ！
よかった、楽しみ！」

と、思わず本音をうみに言ってしまった