ずっと、もっと。 (ページ19)

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「…ごめん、昼から行くわ、うん、うん、じゃね」

友達からの電話を切り寝返りを打つ

「あ、サボりいけないんだー」

スマホをいじりながらこちらを見ることなく
元太くんが茶化す

「ほんと、最近サボりすぎだわ流石に」

「俺んち来るときいつもじゃない？」

「動くのだるいの！誰かさんのせいで！」

「きゃーAさんのえっち！」

くだらないことを言い合いながら笑い合う

ふと、もしも元太くんのこと好きになれたら
こんなに穏やかで楽しい毎日なのにな
と思う時があるけれど、

それを口に出すのは多分、元太くんに失礼だなと
いつも私の心の中での出来事として刻んでいる

それに＂もしも＂なんて言っているけど、

ふとした時にうみはちゃんと行ってるかなとか
うみのことを考えてしまう私には

多分この＂もしも＂が現実になることはないと
誰よりも分かっている

「ね、Aさん」

「んー？」

「俺ね、Aさんには幸せになってほしいよ
でもそれは必ず相手が海人さんじゃなくても
いいと思ってる」

「元太くん？」

「幸せになるまでは俺のそばにもいてね」

「急にどうしたの」

「なんとなく！もっかいする？(笑)」

「さすがに朝からはやだ！」

わしゃわしゃと元太くんの髪を撫でると
手首を掴まれ軽く啄むようなキスをされた