0日目30 ページ31
「月島が偽物で本物の共有者が出てこない場合……、は先に狩人の役割を説明して共有者が二人以下だった場合は守ってもらうって言っておけば、多分大丈夫ですよね」
「それじゃあ人狼を追い詰めるための作戦はこれで決まりかな」
思う存分に作戦を固められたからか、孤爪は満足げな表情をみせた。
「あ、悪いんだけど一つ良い？」
しかし、一見完璧かと思われるその作戦に気怠げな声が水を差した。
「もし共有者が二人出てきたときは、その共有者に誰が仲間か教えてもらって確かめるってやつはやらないほうが良いんじゃない？」
「……なんで？」
孤爪が猫のように鋭い眼光を携えて意見した人物、角名に問いかける。対して彼は特に怯むことなくひょうひょうと話を続けた。
「月島、さっき誰か一人に教えるって言ってたけど、それって誰を指名する気？」
「今の時点で言えば、この提案をした孤爪さんが一番信用できると思うので」
「ふーん……、『この提案をした孤爪さん』、なんだね」
切れ長の目を一層細めて角名が怪しげに微笑む。
「……ああ、そーいうこと」
どこか好戦的な雰囲気で孤爪も微笑み返す、その瞳はもはや疑いを隠そうともしない。
「角名は、俺と月島が人狼かもしれないって、そう言いたいわけ」
「あ、わかってくれた？」
「わかってほしいなら自分で言えばいいじゃないですか、察っしてちゃんですか？」
「何こいつすっげームカつく」
先程の謎の呼び方に対する反撃か月島が煽り、それに角名が怒気をはらんだ声で返す。そのやり取りは心底どうでもいいとばかりに孤爪は続けて話しだした。
「俺が提案して月島が共有者だとカミングアウトして、それでさっきの作戦を実行すれば必ず対抗する共有者が出てくる。そこから共有者が誰なのか確かめるため信用できる人を選ぶとなれば。月島はさっき話した理由をカモフラージュに仲間の俺を選ぶ。そうすれば人狼側は本物の共有者を知ることができて、更にそのまま話が進んで……、いや、俺らの仲間が進めて、他の役職も俺が見ることができる、角名が危惧してるのはそのあたりでしょ？」
「おまけにさっきの月島みたいに自分から狼目線だった場合の考察を話して自分は村人陣営だってアピールもする」
「アピールじゃなくてほんとに村人なんだけど」
そっちこそずいぶん強気に攻めてくるね、と孤爪は挑発的な笑みを浮かべる。
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星を廻せ - 中の人です。表紙作りました。人選は完全に我の趣味です。本編などには何も関係ない趣味の人選です。 (2023年3月24日 4時) (
レス) id: 853819a2bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星を廻せ | 作成日時：2023年3月19日 7時
