お前ら、全員集合。07 ページ7
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「んで、話は冒頭に戻るんだけどさ」
「どうしたら良いと思う?」と真人に聞かれ、「どうするとは??」と思わず疑問を疑問で返してしまった漏瑚。解せぬ。
すると夏油が笑顔で一言。
「いや、どうやって彼氏殺そうかって」
「今初めて心の底から人間に同情したんだが」
名も顔も知らない彼氏に同情を思わず覚え、漏瑚は「事情は知らぬが来世では強く生きてくれ」と願った。
だってこの二人が「殺そう」と言ってるのだ。殺されない訳が無い。
「んーでもさ夏油、彼氏の方呆気なく死んじゃったらAが傷付いちゃうかな?」
「あぁ‥‥確かに。あの子は優しいから」
「それでどうしたら良いかなあ、漏瑚」
漏瑚は、まずこいつらにも人の心があったのかと一度安堵した。それからその後の言葉を聞いて「儂に聞くのか??」と青ざめた。
唯一言えることは、こいつら。相談する相手を間違えている。せめて儂じゃない誰かに!!
「‥‥殺すという選択肢は消えたのか?」
「どうだろうね」
「何故目をそらす夏油」
消えてないんだな、と漏瑚は遠い目をする。
「そういう場合、人間ならどうするのだ?」
「えー‥‥そのまま奪い返しちゃうんじゃない?誘惑でもして」
「それだよ、真人」
急にガタッと体を浮かせた夏油に、真人はきょとんとした。漏瑚は嫌な予感がして顔を歪ませた。
漏瑚の予感は的中したと言って良いだろう。夏油はそのまま名案だとでも言うように、嬉々たる顔で言葉を口にしたからだ。
「これからデートに誘う頻度を増やして、こちら側に惚れさせれば良い。そうすればAも彼氏のことなど眼中じゃ無くなるだろう?」
「なーるほど!夏油、あったま良いー」
「しかしこちらとて手加減はしないぞ、真人」
「うん、それで全然良いよ」
____Aは俺のモノだし?
そうニヤリと笑みを浮かべる二人を見比べて、どうして儂はここに呼ばれたのだろうかと真剣に考え始める漏瑚であった。
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チョコ - デンジャラスステーキ食べてみたいかも、、、! (11月30日 16時) (レス) @page37 id: 98d136c84d (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - デンジャラスステーキ 作者さんおにぎり語かんがえるのうまいですよね? (10月19日 20時) (レス) @page37 id: 1f0aa0eace (このIDを非表示/違反報告)
生粋のまよらー(プロフ) - 更新待ってます…!!!まじでこの作品大好きです!!! (2022年12月18日 11時) (レス) @page37 id: 5775e80e82 (このIDを非表示/違反報告)
アワアワ - 棘の「デンジャラスステーキ」の所で吹き出しましたw最高に面白かったです!!更新頑張ってください! (2022年9月17日 9時) (レス) @page37 id: 2db5ff9399 (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - 更新頑張ってください!!楽しみにしています! (2022年8月21日 21時) (レス) id: f72f202f06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほしふる。 | 作成日時:2021年4月17日 18時