お前ら、全員集合。02 ページ2
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会議室内部は、それはそれは重苦しい空気に包まれていた。部屋に集まる全員が、怒りやら悲しみといった表情で百面相している。
__やがて、その空気を切り裂くように五条悟の言葉が放たれた。
「‥‥さて。皆、ここに集まってもらった意味は分かるね?」
そう穏やかに告げた後、五条悟は再度口を開く。
「は??あのAに彼氏?僕を差し置いて??いやあり得ないんだけど。しかも何あの一般人。
良くもまあAと同じ息吸えるよね」
「五条先生、Aが先生の物かは認められねぇけど俺も田中だけは違うと思う。
なんか寝るだけ寝てAの体が目当てな奴の顔だった‥‥!!」
それな!!!と会議室に仲間たちの共感の声が響いた。普通の人から見ればめちゃくちゃ優しそうな顔だというのに。
虎杖悠仁が一人頷いていると、今度立ち上がったのは伏黒恵と釘崎野薔薇だった。
「‥‥それに一般人じゃあいつを万が一の時に守れない。彼氏候補は最低でもAより強い奴ことが条件だろ」
「良い度胸だわ田中。私のAに近寄ろうどころか、彼氏!?何なのあいつ豚みたいな顔してて腹立つ!」
皆の意見は確実に一致していた。
あの田中とかいう男からAを助け出す、と。あいつらを別れさせると。
だがしかし、Aの彼氏に登り詰めた男だ。「別れろ」と言った所で別れる相手じゃないというのは一目瞭然だった。
「誘惑するんだよ、あいつを」
禅院真希の悪戯っぽい悪魔のような囁きに、驚いたようにメンバー全員が目を見開いた。
「田中のことなんて眼中に無くなるようにさ。私たちが揃ってあいつを誘惑すれば良い」
「なるほど。緊急事態だ、皆でここは一時休戦
て手を組もうってわけか」
「そういうこと、パンダ」
誘惑‥‥‥狗巻棘は、Aという人物像を思い浮かべた。ただ誘惑するだけじゃきっと駄目だろう。
ここは、皆で力を合わせるんだ。
「しゃけしゃけ。いくら、こんぶ」
《Aを田中に渡すよりずっと良い。そうしようそうしよう》
「じゃ、決まりだ」
まとめ役の五条悟が立ち上がり、「みんな!」と叫んだ。
「僕らの大切なAを守り抜こうぜ!」
「「「「「「おおおおおおおおお」」」」」」
___こうして、呪術界隈を揺るがす程の誘惑合戦が幕を開けたのである。
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チョコ - デンジャラスステーキ食べてみたいかも、、、! (11月30日 16時) (レス) @page37 id: 98d136c84d (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - デンジャラスステーキ 作者さんおにぎり語かんがえるのうまいですよね? (10月19日 20時) (レス) @page37 id: 1f0aa0eace (このIDを非表示/違反報告)
生粋のまよらー(プロフ) - 更新待ってます…!!!まじでこの作品大好きです!!! (2022年12月18日 11時) (レス) @page37 id: 5775e80e82 (このIDを非表示/違反報告)
アワアワ - 棘の「デンジャラスステーキ」の所で吹き出しましたw最高に面白かったです!!更新頑張ってください! (2022年9月17日 9時) (レス) @page37 id: 2db5ff9399 (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - 更新頑張ってください!!楽しみにしています! (2022年8月21日 21時) (レス) id: f72f202f06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほしふる。 | 作成日時:2021年4月17日 18時