僕を好きだと言う泣き虫 sh7

応援頑張ろうね ページ36

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『わあ…真っ赤、』





日本シリーズも、第６戦まできた。最初の２戦は残念ながら仕事の休みが取れなかったので、３戦目からの観戦。





『……すごいなあ、広島』





ヤフオクドームでの３連勝で王手をかけた。今日勝てば、日本一が決まる。





−伝えたいことがあります−





日本一になったら、晃が伝えたいことがあるといった。もう、何となく予想はついている。覚悟だってとっくの前にできてる。





『もう晃の打撃練習終わっちゃったかなあ…』

「中村選手さっき終わったばかりだよ」

『あ、やっぱりそうなんですね』見たかった





自分の席に座りながらぼそっと呟くと、隣の席の人に聞こえていたのか答えてくれた。ギータさんのユニフォームを着ているおじさんは感じのいい人そうだった。





「中村くんのファンなの？」

『そうなんです！』





晃が野球始めた時から応援してるから、あたしが第１号だって勝手に思っているんだけど。あ、晃のお母さんが第１号か。





「そっか、福岡の子？」

『あ、いえ、出身は東京で、高校卒業してから福岡で就職して、』

「もしかして、ずっと中村くんのファンなの？」

『へへ、まあ、』

「追ってきたんだ！」

『そういうわけじゃ…いや、…なるのか、』

「へえ、すごいね、めちゃくちゃファンじゃん」

『お父さんはどちらから？』

「お父さんっていう歳じゃないけど、俺は埼玉から！」

『みなさんやっぱり日本一目の前で見たいですよね』

「だね、応援頑張ろうね、」

『はい！』





晃、今日もホークスを全力応援しますね。





(ソフトバンクホークス！日本一！)

→つづく

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