晃ばっかり ページ34
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『懐かしいなあ、』
アルバムを広げて、昔のことを思い出していた。あたしの隣には、いつも晃が居て。いつも晃ばっかりだったな。
「ただいまー」
『あ、お帰り、トレーニングお疲れさま』
「何見てたの?」
『アルバム、この間お母さん送ってきて』
「へえ、見ていい?」
『いいよ、晃なんか飲む?水でいい?』
「あ、うん、」
『はーい、どーぞ』
「お、さんきゅー」
『面白いくらいに晃ばっかり、』
ぺらぺらとアルバムを捲って行くと、1ページに晃が居ないことが無いくらい一緒にいる。本当に生まれた時からほぼ一緒。
「A泣きすぎでしょこれ」
『強気なこと言う割にすぐ泣くしね、晃にも泣かされるし』
「泣き虫なのはいつまで経っても変わらないんだな、」
『へへ、ですね』
「そんなAも、全部好きだけど」
『ありがとう、』
「ねえA、」
『ん?』
「もうすぐ、CSが始まります」
『うん?』
「リーグ優勝は、もう無理だけど、日本一にはまだなれるチャンスがある」
『うん、』
「そしたら、伝えたいことがあります」
『はい』
「だからね、無理を承知なんだけど、日本シリーズ、全部見に来れないかな、?」
『頑張ってみる!』
「ふは、ありがとう、」
よしよし、と頭を撫でてくれる晃の顔が好き。目がクシャってなるの。ずいぶん大人になったけど、そういうところは変わってない。
『絶対、日本一になってね』
「うん、」
ずっと晃が大好きなんだ。
(ソフトバンクホークス!CS突破!)
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いちか(プロフ) - りりりさん» ありがとうございます!きゅんきゅんしましたかね?良かったです。結婚式や子どもが生まれた話など書いてほしいとのお話もいただいてますので検討中です◯ありがとうございました! (2019年2月24日 0時) (レス) id: d72f7e0d49 (このIDを非表示/違反報告)
りりり - 更新を楽しみにしていた一読者です。ものすごくキュンキュンしながら読ませていただきました。家族となった2人のお話の続編も楽しみに待っております。 (2019年2月22日 12時) (レス) id: a5ef03bd84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちか | 作成日時:2018年10月28日 20時