やっぱ落ち着く ページ13
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『遅いなあ…、』
今日は晃の帰りが遅かった。試合が終わってからもう２時間は経ってるし、もう日付変わるよ？
『……しょうがないか、』
遅い理由はわかってる。ギータさんと飲みに行ってるわけじゃない、もちろん浮気してるわけでもない、きっと晃はバットを振っているはずだ。
『…大丈夫かな、』
と、そんな時に聞こえた玄関が開く音。がちゃん、という音の後に、ゴトンと大きな音がした。
『…あきら、？』
「…あ、起こした？」
『お帰り、待ってた』
「…ごめん遅くなって」
『ううん、お疲れ様、お腹空いてない？』
「…」
『…晃？』
「…ごめん寝る」
目も合わせずに自分の部屋へと戻った晃。最近打撃の調子が悪いのは見てて明らかだった。３割切ってるし、チャンスでも凡退が多くて。イライラしているのも気づいていた。
『…、』
どうしていいかわかんないし、あたしが口出しすることでもない。晃が１番辛いのは分かり切っているから、言葉をかけることができない。
前にもこんなことあったけど、あの時は一緒に住んでなかったし、いつの間にか晃の調子も戻ってたからどうもしなかった。
「…A？」
『、！！…びっくりした、どうしたの？』
「横、座っていい？」
『うん、いいよ』
「ぎゅってしてい？」
『ふふ、いいよ』はい
「…やっぱ落ち着く」
『そりゃ良かった、』
「ごめん…今日遅くなって」
『ううん、気にしてないよ？勝手に待ってただけだから』
「…打てなくて、 バッティング、見てきたんだけど」
『うん、』
「考えれば考えるほどわかんなくなってきて」
『…うん』
「俺、どうやってボール打ってたっけって」
『そっか…』
「ごめん…当たって、」
『え？当たられた記憶はない』
「…けど」
『晃、』
「ん？」
『あたしは、晃が野球しててくれればいいと思ってる、』
「？」
『あたしは、野球してる晃が好きだから』
「…A、」
『ね、頑張ってなんて言わないけど、野球はしててね』
「…ありがとA」
ぎゅうっと強く抱きしめられて嬉しかった、話してくれてありがとうと思いながら、あたしも抱きしめ返した。
どんな晃でも、あたしは晃を応援してるよ。
(中村晃！スリーランホームラン！)
(え、すご、いきなり？)
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いちか(プロフ) - りりりさん» ありがとうございます！きゅんきゅんしましたかね？良かったです。結婚式や子どもが生まれた話など書いてほしいとのお話もいただいてますので検討中です◯ありがとうございました！ (2019年2月24日 0時) (
レス) id: d72f7e0d49 (このIDを非表示/違反報告)
りりり - 更新を楽しみにしていた一読者です。ものすごくキュンキュンしながら読ませていただきました。家族となった2人のお話の続編も楽しみに待っております。 (2019年2月22日 12時) (レス) id: a5ef03bd84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちか | 作成日時：2018年10月28日 20時
