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ーAside
悠莉「シノ、ぼーっとしてどうしたの?」
氷月「シノさん?」
A「…慎くんに泣かれた。」
悠莉「…シノが泣かせたの?」
私は小さく頷いた。
A「…俺がAさんより年上か、同い年だったら俺のこと受け入れてくれた?って言われた。
…そんなの、俺のこと見てないのと一緒じゃんって。
年なんてどうにかできることじゃないのに、俺だってもうガキじゃないんだよって。
…何も言えなかった。」
悠莉「シノ…。」
慎くんの涙を見た瞬間、胸が痛んだ。
泣かせたい訳じゃなかったのに。
…慎くんには、泣いて欲しくないのに。
あの瞬間、私は逃げたかったのだ。
帰って、と言われた瞬間、助かったとすら思った。
A「…私、最低だ…。」
氷月「シノさん…。」
A「…やっぱり、私には慎くんと付き合う資格なんて無いんだよ…。」
悠莉「…それでいいの?」
A「だって仕方ないじゃない。
私は慎くんを傷つけたのに…。」
悠莉「そうかもしんないけどさぁ。
そんなんで後悔しない?
シノはさ、もうちょっと自分がどうしたいか考えるべきだよ。」
A「悠莉…。」
氷月「そうですよ!
シノさん、いっつも自分のこと後回しじゃないですか!」
A「でも…。」
悠莉「でもじゃない!
あんた、慎くんのことどう思ってんの?」
A「どうって…。」
氷月「分かんないは無しですよ、シノさん。」
悠莉「そんなんじゃ、いつまで経っても幸せになんてなれないよ。
今まで付き合ってきた彼氏のときだってそうじゃん。
シノ、別れて欲しいって言われてたら理由も聞かずに別れてたよね?
浮気されても、それを分かってても問い詰めずに別れたよね?
あんたは優しいよ、でもそれがあんたの欠点なの。
あんたはもっと欲張りになりなよ。
そうじゃなかったら、幸せになんてなれないよ。」
A「…そうだね。」
幸せになんて、なれる訳ないのに。
私は心の中で呟いて目を伏せた。
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Nayuu(プロフ) - おおおおお (2020年10月8日 2時) (レス) id: 261f0e1c06 (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - Nayuuさん» あっ、そういうことですか。この後慎くん頑張りますよー(ネタバレすんな) (2020年10月2日 9時) (レス) id: d65686c528 (このIDを非表示/違反報告)
Nayuu(プロフ) - えっとね、慎くんはどうするんだろうって 本当は違うこと書こうとしてたのに忘れた (2020年10月2日 3時) (レス) id: 261f0e1c06 (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - Nayuuさん» 何がですか? (2020年10月1日 17時) (レス) id: d65686c528 (このIDを非表示/違反報告)
Nayuu(プロフ) - どうしよう (2020年10月1日 10時) (レス) id: 261f0e1c06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:直実 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/naomi_shogkazu
作成日時:2020年1月17日 18時