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その後は地下鉄に乗って中華街へ。
朝陽門の前に着いたときには日は沈んでいて、暗闇に包まれた街をランタンの灯りが照らしている。
中華街の大通りは、すれ違うのもやっとなくらい人で溢れ返っている。
人気の小籠包のお店には長蛇の列もできていた。
謙「んー…ちょっと待ってな」
そう言って長尾くんは一度立ち止まり、地図アプリを確認する。
『どこか行きたいところがあるの？』
謙「そうやねん。こっからそんなに遠くないはずなんやけどな…」
『もしよかったら、わたしも地図見ようか？』
謙「ううん、大丈夫！…あ、こっちみたい」
再び歩き出した彼について行く。
左に曲がって市場通りを通り抜け、関帝廟通りをしばらく進む。
やがて、小さな通りの途中で彼は足を止めた。
謙「お、着いたみたい！」
『ここは…？』
目の前の建物は、一見普通のマンションに見える。
謙「まあまあ、行ってみましょ」
『う、うん！』
躊躇いもなくマンションのエントランスを突き進んでいく彼を追いかけた。
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作者名：雪 | 作成日時：2022年11月24日 4時
