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『長尾くん、お待たせ！』
18時ぴったりに退勤し、裏口で長尾くんと落ち合った。
謙「全然！行こっ」
『うん』
ふたりで駅までの道を歩き出した。
日が暮れるのが早くなって、まだ18時過ぎなのに外は真っ暗だ。
駅前の通りはイルミネーションの光に包まれ、どこからかクリスマスソングが聞こえてくる。
謙「あ、そういやクリスマスって、やっぱり彼と過ごすん？」
まさか、長尾くんからクリスマスの話を振られると思ってなくて驚く。
『あー、彼は仕事みたいで。空けてたんだけど、暇になっちゃった。』
謙「まじっすか！？」
なぜか、彼はちょっと嬉しそうな顔をしてる。
『ま、まじです…』
寂しい人間だと思われたかな。
謙「じゃあー…俺と遊びませんか。クリスマス」
『へっ？』
驚いて素っ頓狂な声を出してしまう。
『長尾くんと…わたしが？』
謙「うん」
長尾くんの顔は至って真剣だ。
謙「……考えといて。オッケーならメッセージください。」
彼に連絡先を教えられ、駅で別れた。
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作者名：雪 | 作成日時：2022年11月24日 4時
