もし君と、違う形で出逢っていたら 3

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学校が終わって帰宅しても

優太のことが気になって仕方ないのは

熱が出るとわたしと同じで
優太もあのゼリー以外食べれないから。

まあ、それは優太のお母さんも分かってるだろうから

大丈夫でしょ。って思ってたのに



「いらっしゃいませー」



晩ご飯の前、近くのコンビニに自然と来てしまった。

いや でもここであのゼリーを買って行っても

直接渡す勇気は、ない。



「んー‥どうしよう」



まるであの有名な少年探偵が難事件を推理しているかのように

頭を抱えていると、横から「あ。」と声が聞こえた。



「‥‥月城さん」



そこに居たのはカゴいっぱいにスポーツドリンクや

お粥などを入れている月城さんがいた。


そんなの見てすぐ優太の家に行くんだと分かる。



「優太のご両親仕事が忙しくてひとりなんだって」

「‥‥‥そうなんだ。」



なんでそんなことわたしにわざわざ

言ってきたのかは分からないけど、

その言葉を聞いてパッと手に取った桃のゼリーを

迷うことなく月城さんに押し渡した。



「それ食べさせてあげて。あ、お金ちょっと待ってね」

「お金は要らない。私が渡したいしAちゃんからっていうのも言わない」

「‥うん、それでいいよ」



真っ直ぐな月城さんの瞳が怖くて

わたしは何も買わずコンビニを出た。

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