35 ページ37
.
「もうこんな時間か…」
『あっと言う間でしたね』
帰宅している子供達の声でふと時計を見ると
もう空港に戻らなければならない時間だった。
紳士な彼はAを空港まで送るようだ。
街灯が少しずつ際立つ。
『アメリカさんって、小さい頃から面白いですね』
「まぁ、時々度が過ぎるけどな」
『ふふっ、用心しなくては』
彼女の優しい微笑みに胸が高鳴る。
「らしくない」と言い聞かせるイギリスだが
感情を抑えるのは意外と困難である。
広いホールで便を待つ。
黙って居るのが気まずい。
「な、なぁA…」
『はい?』
彼はAに目線を一切会わせず小さな声で
「お前…ワンピースとか似合うと思うが」と言った。
いい終えた直後、自分は何を言っているんだと
顔を真っ赤に染めるイギリス。
彼がそっぽ向いてるせいでその表情に気づかないAは
「ありがとうございます」と心から感謝を伝えた。
便のアナウンスが流れる。
Aはもう行かなくてはならぬ。
「それでは」と去ろうとする彼女の腕を掴み
グイッと自身に近づける。
そしてﾁｭｯと首筋にキスをした。
『い、イギリスさん!?』
「わ、わりぃ…何かやっとかないといけない気がして…」
『え、えぇ?』
「そ、そんだけだ。じゃあ…またな…」
『は、はいっ。また今度…』
お互い赤面しながら別れた。
たぶんイギリスが首筋にキスをしたのは
フランスが彼女に何かしたことを察したからだ。
男の匂いでも嗅ぎつけたのだろうか。
自分の衝動的行動に頭を抱えるイギリス。
一方Aは
席に着くと首筋をなぞっていた。
『あれは挨拶なのかな…』
イギリスの行動に疑問を抱えていた。
まだ顔の熱が下がらない。
さて、次はドイツに行きますよ。
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 738人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なつ子(´∀`*)(プロフ) - キモオタク(新)さん» ご愛読ありがとうございます!!感動、、!!良かったぁ…すごく嬉しいです、、( ; ; )頑張った甲斐があります!!ありがとうございます^^ (2023年3月26日 13時) (
レス) id: d602a3f9b3 (このIDを非表示/違反報告)
キモオタク(新)(プロフ) - 今更ながら読ませていただきました！とっても満足する完結の仕方で感動(？)しました！本当に連載お疲れ様でした！！ (2023年2月25日 17時) (レス) id: b2377fe342 (このIDを非表示/違反報告)
なつ子(´∀`*)(プロフ) - いちご(OvO)さん» ありがとうございます! では早速拝見し、貼らせていただきますね^^ (2016年8月6日 11時) (レス) id: 7888d27ae5 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(OvO)(プロフ) - できました！夢主！ (image:http://uranai.nosv.org/uploader/common/8/2/d/82dbefcf1d9dcaab907d92121ae979c9.jpeg)お願いします！ (2016年8月5日 23時) (レス) id: d73306861c (このIDを非表示/違反報告)
なつ子(´∀`*)(プロフ) - あすか＠仏領で靴下で英領(浮上増量中)さん» コメント、本当にありがとうございます(^▽^*) パソコンぶっ壊れそうなんですか!?大変ですね(涙)…まさか…キャラ達の萌えが影響してるんじゃっ…!?((呪 はい!絶賛公開中でございます!私も久しぶりに見たので萌え逝きそうです…(笑)(…搬送!?) (2016年4月27日 7時) (レス) id: 8f2180ecf2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
