廻った世界で月を探す【ONEPIECE】【呪術廻戦】

# ページ5

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どんどん答えへと導こうとする件に、私は押し黙った。



なぜあの時私には彼岸花が見えなかったのか。思い当たる節はあった。



彼岸視術は、彼岸花が見えたとしても所有者本人を延命させることが出来ないという条件がある。
それは、縛りによる副作用とも呼べるものなのだが。



然し、然しだ。



＿＿もし仮に、この術式がそもそも所有者に作用しないものであるとすれば。



それは、死の間際にしか見えなかったのだ。

私自身に彼岸花が出ていないからと言って油断する訳には行かない。

だって、仮説通りに行けば私にはその術式は通用しないのだから。




「…止めるつもりはない。


じゃが、再三よく考えることさな」




それだけ言い残して、跡形もなく消えてしまった件はもう出てくる気配はない。


珍しく親切だったなと不思議に思うも、件の考えていることを当てるなど土台無理な話。
風になびいた髪を左手で抑え、ヘリに掛けていた体重を戻す。



もしあの話が本当だとすれば、私はいつ死ぬか分からない。

逆に今まで何も知らずにのこのこと生きていけたことの方が奇跡に近いのだ、これから向かうのは文字通りの戦争。心してかからねばならない。

無論元から気を抜いていた訳では無いが、件の忠告を脳に刻む。




《止めるつもりはない。じゃが、再三よく考えることさな》




…念押しする様な物言いが、少し気にかかりはするが。

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