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いおりんが早々と辞退した理由は、照れがあるからかな？それとも面倒事になりそうな予感でもあったか。
安易に想像出来て、思わず頬が緩む。
「百さんや千さんは、サプライズもAさんに上手に隠せそうで上手くいくかもしれませんが、こういう事は滅多にないですし、ZOOLさんとIDOLiSH7で回したいという気持ちがみんな強くて。あと僕も大和さんやナギくんに譲るべきだと思いましたし言わなかったんです」
「俺もどっちでもいーし」
そうちゃんが少し申し訳なさげに、たまちゃんが事もなげに言うと、ヤマさんが慌てたような様子で右手を広げる。
「いや！俺は別に辞退しても良かったんだぜ！？じゃあ俺が辞退して残った奴でジャンケンすれば数は足りるだろって言おうとしたんだが･･･。･･･ってこの話この辺で止めねえか？」
チラッとナギを見ながら気まずそうなヤマさん。
『ここまで話したのに？』
「今更？」
天と一緒になってすかさずツッコむ。
みっちゃんがニヤニヤした。
「そんなこと言って恥ずかしいだけだろ、おっさん」
「うるせえよ･･･」
ナギはニッコリ笑って口を開いた。
「ヤマトはきっと辞退すると言うだろうと思いました。ですからヤマトよりも先に、ジャンケンで勝った方から花をあげる相手を決めるという提案をしました」
「へえ、それで？巳波が一抜け？」
百が顎を触りながらミナの方をチラッと見る。
ミナは微笑みながら、ええ、と頷いた。
それを確認したがっくんが、続きを促す。
「御堂と二階堂、どっちが勝ったんだ？」
単純な興味と言いたげな表情のがっくん。
ヤマさんが恥ずかしそうにマゴマゴしてる。
答えは想像つくけど。
だって負けた方は選ぶことはないんだから。
「いや、そういうのはどっちでも別にいいじゃ･･･「二階堂大和だ」言うなよ！？」
ペロリとトラが真顔で言う。
ヤマさんは真っ赤。
周りの皆がクスクス笑う。
百も笑って口を開いた。
「あはは！大和ツッコミ早いね！」
「俺と二階堂は同じ年だし、俺に花をあげる役を選んだからって、別に照れる事じゃねえじゃねえか」
「だよな！」
がっくんの言葉に、みっちゃんが笑顔で頷く。
千が考えるように手元を口に寄せ、呟いた。
「でも･･･ちょっと見たかったよね。抱かれたい男No.1同士の花束贈呈」
「ぇ･･･」
一瞬だけ、しん･･･としたから、トラの小さな呻きが聞こえてしまって、私はもちろんのこと、ZOOLを含め数人がトラを見る。
頬が引きつってて嫌そう。
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作者名：miz | 作成日時：2021年7月3日 9時
