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でっかい箱はケーキだよね。
fonte chocolatのシール貼ってるし。
fonte chocolatのなら食べたいなー。

みっちゃんに、先に座ってろって言われたからソファの方へ行く。
どこに座ろう?

いつもは百や千がいるからどっちかの隣が多いけど。

「さきほど七瀬さんからラビチャがありました。TRIGGERが来たら先に食べてて下さいとのことです」
「八乙女くん遅いねえ」
「一緒に来るんじゃないでしょうか」

おじさんの言葉に万が答える。
万が出入り口のドアの方を見てから私の方を見るから目が合う。
万が口を開くと同時に、別の方向から声が聞こえた。

「Aさん、よろしければこちらにどうぞ」

声のした方を向くと、ミナがニッコリ笑って席を勧めている。

万が何か言い掛けただろうっていうのが気にかかるけど、万はミナを見た後に私に、行ってこいといいたげに手でジェスチャーするから、ミナの隣に座ることにした。

「Aさんはアイスティーでよろしいですか?」
『あ、ありがとう』

ミナがグラスに注いでくれたアイスティーを渡されて受け取ると、ミナが笑顔のまま口を開いた。

「御堂さんと狗丸さんの本読みはいかがでした?」
『今日の映画の顔合わせの?めちゃ巧かったよ!演技経験そんなないよね?』
「ないっすね。でも楽しかったっすよ」

トウマが八重歯を見せて笑う。
その時トウマの背もたれの所に、みっちゃんとそうちゃんが来た。

「楽しかったよな!脚本も面白いしさ、俳優陣が臨場感たっぷりで、台本読みだけ収録して放送したら、それも面白そうって思った」
『そんなこと思ってたの?』
「声だけで雰囲気変わんだぜ?みんなすげえって!」
「三月さんは、ここなちゃんのボーイフレンド役として声優経験もありますからね。僕なんてとてもとても・・・」

そうちゃんが青ざめてる。
相変わらず自分に自信ないよね。

『そうちゃん、台本読みで噛んだりしなかっただけ、十分すごいと思うけど』
「そうだぜ、壮五。オレ何回か噛んだし。役はこれから掴んでいきゃ大丈夫だって」
『役は掴めてるんじゃない?似合ってると思うよ』

そうちゃんの役は、新人助手ですごい有能だけどメンヘラっていう濃い役。

「そっすか?そう見えないけど」

とトウマ。

「掴みやすい役だとは思うけどな」

とみっちゃん。
トラは・・・

「逢坂だからな」

似合ってると思ってる様子。

「頑張ります」

そうちゃんが照れたように笑う。
頑張んなくても出来るよ、とは言わずにおいた。

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作者名:miz | 作成日時:2021年7月3日 9時

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