三月と初めての大喧嘩は・・・ 2 ページ42
「あのさ・・・もし俺が・・・」
【?】
ヤマさんが言いにくそうに、口に手を当てて考えるようにしている。
「やっぱり何でもない。」
『めっちゃ気になる所で止めた!』
「いや、撮影終わったら言う。」
『寮に戻ったらか。』
「情報早いな。誰から聞いた。」
『内緒。今言って。』
「嫌だ。A、寮に飯作りにいってあげてくんね?ソウだと心配だからさ。」
『話すり替えられた!誤魔化した!』
「終わったら言うっつったろ!」
ああ、懐かしい感じ。
この言い合い。
楽しい。
『あはは。いいよ。元々そのつもり。そんなに行けないけど。』
そう言うと、ヤマさんはホッとしたように肩をおろした。
「俺とミツがいないとさ、全部ソウが大変だろ?ソウに悪いけど。・・・・・・前もこんな事あったんだよな。」
『みっちゃんとヤマさんの喧嘩?』
「ああ。俺がビール飲みながら部屋でゴロゴロしてたら、おっさんおっさん、うるせえしさ。寮に入っちゃだめだっつってランドセルどうしたか聞いたら、飛び蹴りくらってさ。あの七五三。」
『うわ。』
想像つく。
こわー。
でも七五三って。おい。
「止めに来たタマが扉壊して、ソウに迷惑かけた。」
『へえ。』
【そうちゃんが最初じゃないのか。スクリュードライバーでドア壊したのが最初だと思ってた。】
「ちゃんと謝ったけど、修理費どっちが払うかで揉めてさ。マネージャーが事務所の経費で落とすっつったんだけど。」
『ふーん。2人共、自分が払うって言ったの。2人らしいね。』
ヤマさんが驚いた顔をした。
『え?違うの?まさかお互いに、お前払えって言ったの?』
「・・・いや。よく分かるな。お互いに自分が払うっつった。結局折半になったけど。」
『ヤマさん、私と出かける時、絶対にお金払わせようとしなかったもん。みっちゃんは格好いいからね。そうすると思う。』
きっと、皆、そういう人だと思う。あ、何名か除いて。
だから、アイドリッシュセブンを好きになったんだ。
『謝ったのは、みっちゃんから?』
「いや。ソウが怒って・・・」
『ブフ・・・っ』
そうちゃんに怒られて仲直り!?
『あはは!何やってんの!そうちゃん怒らせると一番やっかいなのに!』
「うっせえな。」
『あはは。涙出そう・・・じゃあ今回も、そうちゃんが発狂する前に仲直りしなきゃね。』
「あっち次第だな。」
『素直じゃないなあ。』
「うっせえ。」
ナギに召集されるの、楽しみにしてるよ。
そう思って笑った。
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作者名:miz | 作成日時:2019年5月16日 5時