耳が痛い 〜百side〜 ページ29
三月が、大和が隠したがってる事について追究した事、もっと以前からナギや環、壮五やマネ子ちゃんまでが聞いたことがある話を聞いた。
【どっかで聞いた話だな。】
「大和さん最近しんどそうでオレも聞いたら、散々心配してんのが余計な好奇心って言われて･･･」
「うんうん。しんどそうだと心配して聞いちゃうよなぁ。」
めっちゃ分かる。
「大和さん、Aの事好きなのに･･･」
「兄さん。」
「あ･･･いや、すみません。」
「いんや？知ってるからいいよ。そんで？」
一「知ってるのに、あんなに見せつけてるんですか･･･」
知ってるから、牽制の意味で見せつけてんの。
とは言わず。
三月を見て話を促す。
三月は、苦笑して話を続けた。
「そうやって好きな人もいるのに、人間ってそんなもんって言うし、ゴシップ記事読めとか。･･･Aにもそう思ってんのかとか、もう意味分かんなくて。」
「いっぱい、いっぱいなんだろうね。うんうん。」
「大和さんがケジメつけて、打ち明けてくれるまで、待つつもりだったんですよ。言いたくないなら、言いたくないって、それだけでも良かったんです。誤魔化さなきゃ何でも良かった。」
「う･･･」
【言えないなら言えなくて良いなんて、オレは思えなかった･･･そういうの多いからってAに、怒っちゃったなぁ。】
三月、大人だな〜
耳が痛いな･･･
一「う？」
「いやいや。」
「でもちゃんと話し合って分かり合うんじゃなくてメンバーって、ほどほどでいいみたいに言われて、カッとなって･･･」
「カッとなって？」
「殴っちゃいました･･･。」
「あちゃー。殴っちゃったの。」
「その後気づいて止めに入ったんです。二階堂さんが出て行くって言ったんですが、兄さんが出て行くと言うので付いて来ました。」
そこでスマホが鳴る。
A専用の方だ。
三月と一織に断って出る。
「はい？どうした？」
･･･『ヤマさんの事、千にお願いした。』
「ユキ？起きてた？作曲？」
･･･『いや、寝そうだったかも？今日は放っておくけど明日の朝に声かけるって。つむちゃんと、そうちゃんには電話した。』
「分かった。」
･･･『じゃあ私、寝るね。おやすみ！』
「うん。おやすみ！今日は残念だったね。」
･･･『うん？･･････っそうね！じゃあねっ！』
凄い早さで電話が切れた。
【照れてる〜！そうねだって！！かわい〜！！】
「デレデレですね･･･」
「間違いなくAだな･･･」
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作者名：miz | 作成日時：2019年5月16日 5時
