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日記帳の中身 4 ページ42

言いながら百が持ってた日記帳を取ってパラパラ捲って見せた。

百がブスッと膨れた。

「これ、オレのじゃないじゃん。」

『百のじゃなきゃいけないの?じゃあ・・・百のならこれ?』

その言葉を指差す。

百が顎に手をあてながら、へぇと感心したように呟いた。
かと思うと、日記帳を見ながらブツブツ何か言ってる。

何考えてるんだろ?
よく分かんないな。

時系列的に通るはずだった出来事も書いてある。
つまり、過去に体験するはずだったのに体験しなかった・・・通らなかった出来事がある。

【でも本筋は大体通ってるよね?IDOLiSH7とかTRIGGERの方面は実際同じなのか知らないことが多いけど。】

そう思いながら仕事へ行く準備をしていた。

「あのさ、1個・・・いや、2個?聞きたい事があるんだけど。」

『答えられる範囲なら。』

「1個目はコレ。」

百はスマホを出した。
私専用のだ。

「コレ、わざわざ用意した意味。貰った時は、了さんの話と一緒にしてたし月雲関係にバレないようにって言ってたから、ヤス対策とか付き合ってんのがバレたら危ないとか思ってたんだけど、それ以外に理由があるよね?」

大体合ってる。

ヤスは、百を守るためのジョーカーだ。

この先、Re:valeに降りかかる物事に、必ず“A”は巻き込まれる。
ヤスには多分降りかからない。

そのためには月雲関係に、ヤスとも“A”とも付き合ってないと思わせるのが条件だ。

百の弱みにはなりたくない。
でも、百の弱みは千と私だ。

それはきっと変わらない。

でも、弱みだと思わせない事は出来るんだ。

それだけじゃない。
その前に起こる、対策に必要だ。

だから万にパソコンを色々習った。

『理由はある。でもまだ言える時じゃない。・・・これが答えでもいい?』

「いいよ。ならこっちで考える。じゃあもう一つ。Aが一番怖いことって何?」

『え?』

記憶と関係ないの?

驚いていると、百が微笑みながら言った。

「オレ、Aやユキの役に立てなかったり、守れないのは嫌だ。・・・Aは?未来を聞かないで欲しいのは、オレがなんかするからだけじゃないだろ?」

『・・・・・・その先に、私が一番怖いって思ってることがあるの、百は分かるでしょ?』

「・・・わかる。でもどの程度か分からない。」

百は真っ直ぐ私を見てきた。

『私は百もRe:valeも守りたい。それが原点なの。百がいなくなるのが一番怖いよ。』

そう言って、微笑んだ。

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作者名:miz | 作成日時:2019年4月19日 5時

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