2人きりの朝 2 〜百side〜 ページ3
うーんと考えていると、Aがうっすらと目をあけた。
『ん・・・百?おはよ。勝手に入ったの?』
「あ、ごめん。Aの寝顔見たくて。」
素直に白状すると、Aは真っ赤な顔をして目を見開く。
こういうとこ、かわいい。
『あっ朝から・・・恥ずかしい・・・』
ん?
朝から?
「・・・夜ならいいの?」
ニヤリと笑って、手に持ってた日記帳を本棚へ戻しながらAに近づく。
『ちっ、違う!近い近い!』
「わざと近くしてるの〜」
『ちょっ・・・』
「おはようの挨拶!」
そう言ってAの両手を掴んでキスをする。
あ、やば。
ここベッドだった。
そう認識してしまえば中々止められなくて、次第に深くなっていく。
『ん・・・』
唇を離せば、Aの頬が赤く染まって肩が上下している。
色気を感じて、思わずゴクリと喉がなった。
吸い寄せられる様にAに、また唇を寄せて覆いかぶさった。
もう、止められなかった。
キスをしながら、Aの服の中に手を入れて胸の感触を楽しむ。
Aの恥ずかしそうな顔を見て、嬉しくなって服をまくりあげた時、急にピーー!という音が鳴って、ビクッとした。
『・・・あ。朝ごはん。』
「え?」
『今の、炊飯器の音。7時だ。』
え?
今、やめるの?
『あの、百・・・』
ずっと無意識のように胸を揉んでいた手を退けられてスウェットを下げて直された。
雷に撃たれたようなショック・・・!!
「・・・やっとなのに。これからなのに・・・」
呟いて、なおもAに覆いかぶさったままのオレに、Aは微笑んでオレの頭を撫でてくれた。
『おかりん来ちゃうから、今度ね。』
「・・・っじゃあ!今日!」
『・・・え。』
「今日の夜、しよ!」
『えぇ・・・昨日寝たの百じゃん。』
「うっ・・・いや、でもぉ・・・」
それを言われると痛い。
Aはため息をついて、オレを退かせようとしながら言った。
『退いて。朝ごはん食べて半分メイクしないと。』
「・・・・・・デスヨネ。」
仕方なくAから退く。
ベッドに座って凹んだ。
それでもAは容赦ない。
『百、部屋を出てくれないと着替えられない。百もあっちで着替えて。』
「・・・・・・はぁい。」
すごすご部屋を出た。
自分の手を見る。
オレの手いっぱいに、丁度良く掴みやすかった大きさ・・・
ボッと体温があがる。
【うぅ・・・勢いがないと、きっと出来ない・・・】
結局Aに怒られるまで悶えていた。
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作者名:miz | 作成日時:2019年4月19日 5時