そのうち・・・ ページ19
朝起きて、酔い醒ましのシジミの味噌汁と、漬け物とおかずを用意して、おにぎりは大量に作る。
『百ー!起きてる?』
寝室をノックしても返事がない。
仕方なく開けると、お腹だして寝てる百と、その横で百に足を乗せられて眉間にしわが寄りながら寝てる千がいた。
百のスマホが鳴って、百がガバッと起きたので驚いてビクッとした。
「やば!何時!?」
『おはよ。買い出し行くんでしょ?・・・・・スマホ鳴ってたよ。つむちゃんじゃないの?』
「えっ!?」
百が慌ててスマホを見る。
「ああ、ホントだ!急がないと!」
言いながら自分の洋服を出しながらラビチャの操作をしている。
・・・・・・器用だな。
『ごはん用意してるから、早くね。』
言って寝室を出た。
とりあえず百の分を用意して、朝には食べれないであろう量のおにぎりをジッパー付きの袋に詰める。
「わ!A、ありがと!食べて良い?」
『どうぞ。』
「いただきます!」
百が食べてる時に、袋に詰めたおにぎりを渡した。
『これ、焼おにぎりにでもしてよ。後は昨日のうちに野菜切ったのをさっきクーラーボックスに入れたし、お肉と飲み物は買うでしょ?あとは現場で注文してるので足りるかな?』
「わー!すごい!オレ達酔っ払っちゃって何も出来てないのに!」
『Re:vale主催だから、ヤスが頑張った事にしといて。』
「分かった!おにぎり位、作れるよって事だね!」
今更だけど、料理全般出来ない設定って意外と辛い。
「こんなに料理もお菓子も美味いのになー。」
『そう?』
「うん!そりゃあ、いつでもお嫁に行け・・・る・・・位・・・。・・・あ。」
百が勢いで言ったろう言葉に、2人で真っ赤になった。
『あ・・・えと・・・。・・・千!千を起こそう!』
恥ずかしくて、誤魔化すように寝室へ足を向けると百が私の手を取った。
「あの・・・勢いで言ったけどさ、ほ、本心だから・・・えと・・・」
百を振り返るとますます顔を赤くさせて、真剣な顔をしていた。
【うぁ・・・私が耐えられない・・・】
心臓がバクバクいっている。
百が口を開こうとした時に、百のスマホが立て続けにピロンピロン鳴った。
「・・・あ。いや、だから、本心だから・・・」
ピロンピロン
「えと・・・そのうち・・・」
ピロンピロン
「オレの・・・」
ピロンピロン
「・・・っ」
ピロン
「・・・っもう!煩いな!邪魔すんなよ!」
言いながら百は私の手を離してスマホを見た。
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作者名:miz | 作成日時:2019年4月19日 5時