2人きりの朝 〜百side〜 ページ2
朝。6時半すぎ。
・・・・・・・・・やっちゃった。
「うわー寝ちゃった・・・オレが誘っておいて・・・」
昨日、初めて2人きりでお泊りだったのに、ここしばらくあまり寝れない日が続いてたのもあって、Aがお風呂あがるの待ってる間に寝てしまった。
お互いに緊張してたのが分かって、意識してくれるのが嬉しくてお風呂の中で、一人で悶えてた。
いや、だって好きな人だよ!?
こんなに付き合った彼女いないし、恋人っぽい事はAしかしたことないし、ちゅー止まり・・・
いや、触った事一回あるけど!
待ってくれてた事も分かってるから、やっととか思うじゃん!
【・・・・・いや、寝たのオレだけど。】
ズーンと落ち込む。
やっとなのに・・・
Aも頷いてくれたし・・・いや、先に進めてないのオレのせいなんだけど。
ずっと待ってくれてたのかな?
・・・手を出すのを?
いや、そういうタイプじゃない。
むしろ絶対逃げるタイプ。
・・・・・・いや、そういう所も可愛いんだけど。
・・・・・・オレ重症だなぁ。
あのドアの向こうでAが寝てるよね?
いつも入らせてくれないけど、ちょっと顔見る位ならいいかな?
そっと寝室のドアを開けた。
キレイに整頓されてる。
【あ、A。】
何も知らずにスヤスヤ寝ている。
笑った顔が一番好きだけど、寝てる時も無防備でかわいい。
ふとベッド横の本棚に目がいく。
大きい本棚だ。
色々ある。
初めて中身入ってるの見たなぁ。
怒られるかな?入ったのバレると。
とか迷いつつ本棚を見ると、本のリストファイルに書かれていないタイトルが所々あった。
漫画が半分を占めてる。やっぱ多いな。
・・・・・・ホラーがないところは、Aらしい。
ゲームの攻略本?これ初めて見る。
・・・え?乙ゲーとかやるの!?
聞いたことないんだけど。
意外・・・
ちょっとジェラシー・・・・・・。
あとは小説とか、Aが演じたドラマや映画の原作とか・・・
【ん?なんだあれ。】
そう思って本の奥にあった物を手にとる。
鍵付きの・・・日記帳?かな?
日記とか書くって知らなかった。
オレの指3本分の分厚さ。
しかも3冊。
こんなに一緒にいるのに、知らないこといっぱいだ。
バンさんに昨日、Aって時々色々知っててビックリすると言った。
バンさんは笑って何も言わなかったけど、バンさんは思ってないのかな?
オレやユキ、陸と天みたいに思ってるだけで、そういうものだと認めてしまっているか。
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作者名:miz | 作成日時:2019年4月19日 5時