占いが出来る理由 2(大和ルート87と全文共通話。) ページ39
「作ったのか?他にも作ったほうがいいだろ。俺も手伝うよ。」
万の言葉が嬉しくて、私もキッチンへ立った。
『百、きっと喜ぶね。万の手作り食べられるの。』
「あはは。そうかな。・・・Aは喜ばない?」
『何言ってんの。たまに食べてるでしょ。』
「慣れって怖いな。」
『慣れないと色々大変だよ。』
「まぁ、記憶と同居も大変だよな。慣れないと。」
『んー・・・でも、2年半位前から記憶が少しずつ消えてるんだよね。』
野菜を切ってスープを作りながら言うと、炒めものに胡椒を入れていた万の手が止まった。
「2年半位前?」
『きっかけは何か分からないけど、新しく思い出さなかった頃とも一致してて・・・。』
「日記帳を読み返したら思い出す?」
『ああ、いや、そっちの記憶は今回のツアーの細かい部分がない位で、なんていうのか、前世の自分を忘れてきてる。・・・いや、もう思い出せない。』
「じゃあ、旦那さんとかいう・・・」
『うん。それも。』
万は胡椒をまた入れ始めた。
「・・・そうか。・・・・・・良かったじゃないか。気持ち悪がってたもんな。」
『そうね。でもそれより前から記憶は薄れて・・・・・・万、何やってんの?』
「え?」
振り返って見ると、万が胡椒をざかざかフライパンに入れてる。
「うわ!まずい!これ食えない!」
瓶に半分位あった胡椒が、更に半分位減っていた。
『何で胡椒こんなに入れてるの気づかないの!?何やってんの!』
「あ、洗う洗う!炒め始めたばかりだし、洗ってやり直す。」
ギャーギャーやってると、百が来た。
「えと、何やってるんですか。」
『百!万が料理中に考え事してたらしくて、やり直し中!待って!』
「え・・・。・・・っバンさんの手作り料理・・・!失敗なんかないですよ!何でも食います!」
『やめて!胡椒たっぷり過ぎて病気になるから!』
「バンさんの料理食べてしねるなら本望!!」
『病気!しなないから!色々飛ばさないで!』
「ははは・・・。」
万が苦笑いした。
万と私が作った料理をテーブルに並べると、百の目がキッラキラしてた。
「はわー!幸せ〜!バンさんの手料理!!」
「はは。百くん遠慮なくどうぞ。」
『いただきまーす!』
「あ!オレも!バンさんありがとうございます!Aもいつもありがとう!いただきます!」
3人で他愛もない話をして、食事をする。
さっきまで何をどう聞かれるんだろうって怖がっていたのが嘘みたいだった。
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ミズ ミズ(プロフ) - 麗妃さん» いえ!身内からのリクエストで既に万ルート希望の声があったので、構想はあるものの「あ、これ短い」と思ってお蔵入りの可能性はあったので、嬉しいです。ありがとうございます!頑張ります! (2019年4月18日 14時) (レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
麗妃(プロフ) - 誤字ありました!万さんルートです。誤字失礼致しました。 (2019年4月18日 14時) (レス) id: d59234d3e4 (このIDを非表示/違反報告)
麗妃(プロフ) - ミズ ミズさん» ミズ ミズさんのストーリー展開が本当に好きで、万さん不ルートを作ってくださるだけで幸せです!ですから、大丈夫です!これからも応援しつつ、作品を楽しませていただきたいと思っています。これからも頑張って下さい!長文失礼致しました。 (2019年4月18日 14時) (レス) id: d59234d3e4 (このIDを非表示/違反報告)
麗妃(プロフ) - ミズ ミズさん» ええ、え、本当ですか!?正直駄目元だったので、とても嬉しいです!!万さんの立場も分かっているつもりですし、もう色々なルートを書いているミズ ミズさんも大変だとと思います。なので無理しない程度に、ミズ ミズさんの考えているストーリーを恵んで下さい! (2019年4月18日 14時) (レス) id: d59234d3e4 (このIDを非表示/違反報告)
ミズ ミズ(プロフ) - 麗妃さん» いつもありがとうございます!万ルートは、万が主人公の事を一番分かってる位置にいる為、この後のストーリー展開予定での葛藤が消化されやすくて、他ルートのネタバレ的な物になってしまうので、書くなら他が第三部途中位ならと思いますが、いかがですか? (2019年4月18日 14時) (レス) id: b42bdaf0d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:miz | 作成日時:2019年4月9日 10時