笑顔のキミが好き 【千】 2

あけぼのテレビ開局50周年パーティー　3　〜千side〜 ページ36

「ふふ、どうでしょう。そんな事言われたの、貴方で2人目です。少数派という事ですね。あと巳波の方が呼びやすければそうお呼び下さい。」

『ではお言葉に甘えます。』

星野さんが、天才子役からの棗くんがMissionに出演するからヒット間違いなしだとか、目をかけてると言っている。
それを聞きながらモモの方を見た。

大丈夫か？
次男なんだから、関係を続けることないのに。

星野さんが千葉サロンの事を言い出して、棗くんが撮影を楽しみにしてると言った。

「そうだ。私も音楽をやっていて･･･。Re:valeの音楽も大好きなんですよ？今日はヤスさんにもお会いできるかと思って楽しみにしてたんですが･･･」

「ああ、体調不良でね。忙しすぎて体を壊したんだ。」

「あら、女性の一人暮らしだと看病する方もいなくて大変ですね。」

「それはAが･･･」
『私が後で、ヤスさんの家に行く予定なので大丈夫ですよ。』

遮られた･･･？

「仲がよろしいんですね。」

『ええ、同じ年だし同期だし。気も合うんです。』

それから5周年おめでとうございますと、ノースメイアに留学に行ってた話を聞いて離れた。

Aが静かに言った。

『千、ヤスと私が同居してるのは、まだ伏せておいて。言おうとしたよね。』

「言おうとしたけど、なんで？」

『まだ危ない。自然にバレたら仕方ないけど。』

「･････そう。分かった。」

『うん。ありがとう。』

そんな会話をしながら、皆がいる所へ戻った。

何で言っちゃいけないんだろう？
別人と思われるためと、同じ家に帰っているのを目撃されても良いように同居という設定をしたはず。

「･･･何か、隠してる？」

『え？』

「何でヤスとAが同居してるの言っちゃいけなかった？」

帰りのおかりんの車の中で聞いた。
モモも助手席から僕らを見た。

Aは考えるように拳の人差し指を口に当てた後言った。

『月雲了がいたから。百、月雲了はヤスに会いたいって言ってるでしょ？』

「え！？何で知ってんの！？」

･･････知ってる？
ツクモは、ヤスに会いたがってるのか？
何で。

『私が月雲了だとしたら、百の弱みだと思っている千とヤスを利用しようとする。百がヤスとどれ位仲がいいとか知ってたら、それによっても変わるけど。だから私が同居する程仲がいいって思われると、面倒くさい事になる。』

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