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>みろ、徹夜でスコアあげた。
>深夜に送ってくんな、ねる。あと抜かす



>最近デビューしたこのアイドル可愛くね
>それクラスの男子も言ってた。かわいい、目がいいね
>プロデューサー?



>大貴ドライバーもってる?
>ない 探せばあると思うけど
>やっぱいいや
>こわい どういう意図だよ






ドライバーってなに。こわ。
こんなの送ったけ、…全然覚えてないや。




眺めているのは大貴とのトーク画面。


二日に一回くらいは顔を合わせるから、そんなに連絡は頻繁にとらない。
しかも内容は見て分かる通り、中身すっかすかだし。
最後にきたメッセージは二週間前のアニメの話で止まっていた。







『ずっと一緒にいすぎて逆に意識しなくなる的なやつ?』


「んー…まあ、そうなのかも」







意識してたらこんな会話しないよね。
もう、お互い家族とか兄弟の域に入ってるんだと思う。


実際、大貴のことをそういう風に見てるし。
聞いたことはないけど、きっと彼も同じようなはず。







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『じゃあ、幼馴染ってどんな感じ?かっこいい?』


「かっこいいいかは分かんないけど、モテる」


「モテてるならかっこいいんじゃん!」






幼馴染との甘い空気は感じられないと察したのか。
雰囲気を一転して、大貴個人のことを聞いてくる萩花。





モテるの単語にテンションが一段階上がったようで。

…一応、彼氏いるんだよね、あなた。







『え〜気になる、Aの幼馴染くん』


「…どういう想像してるのか知らないけど、萩花のタイプではないよ。はっきり断言する」







この子の彼氏は背が高くてクール系だから。

私の幼馴染とはかけ離れてる、もう驚くほどかけ離れすぎている。
正反対に位置してると言っても過言ではないくらいに。








『そうなの?どういう感じ?犬系?』

「…犬といえばそうかも、」

『あー可愛い感じなの?」

「可愛いっていうか、」

『ていうか?』

「…小学生?」

『え、それ手出したら犯罪じゃん』







ポツリとこぼした言葉にマジな顔で返す彼女。
そのとき、終わりを告げるようにちょうどよくチャイムが鳴り響いた。




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作者名:やぎ | 作成日時:2024年3月7日 15時

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