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ゆっくりと手を離したチャンミンさんは
大きな体を屈め
うつむく私を
それはそれは心配そうな顔で覗き込んだ。
「自分では気付いてなかった？
辛そうだよ・・・」
チャンミンさんは
そっと、ためらうように私の頬に触れ
やっぱり熱いと呟いた。
チャンミンさんの手は冷たいのに
私を憂う瞳はどこまでも優しくて
吸い込まれそうで泣きたくなった。
「家は遠い？」
曖昧に首を振って応える。
「ひとりで帰すのは心配だな．．．」
頬に触れた手を離し、ため息をついた。
こんなこと
やめて下さい．．．
涙が出そうになるのをぐっとこらえ
「大丈夫です．．．
平気ですから」
これ以上勘違いしたくないから
「チャンミンさんの手が冷たいから
熱があるように感じただけじゃないですか．．．？」
かわいくない言葉を並べて自分を守る。
今の私は
その優しさを受け止められません。
チャンミンさんは
きゅっと眉をひそめると
屈み込んでいた体をすっと戻した。
ずっと気にしてた身長差も
こんな時は
顔を見られなくて都合がいいな．．．。
そんなことを考えながら
離れてくれるのを待っていたら
チュッと
ほんの一瞬だけ
額に
冷たいものがふれた。
「気のせいじゃない」
驚いて顔を上げると
チャンミンさんは
にこりともしないで私を見ていた。
何が起きたのか理解できなくて固まること数秒。
事態を飲み込むと同時に
目の前の大きな身体を押し返していた。
だけど私の力じゃびくともしなくて
真剣な顔をしたまま言われた。
「二日酔いの時に助けてもらったから
今度は俺が何かしてあげたいと思うのは迷惑？」
いつもの私なら
『そんなことありません！』
『もう一生顔洗いません！』
そう言うのかな。
だけど
真っ先に思い浮かんだのは
全部
熱のせいにできるんだ．．．。
そんなズルいこと。
そっか
熱があるんだ．．．。
辛いのは
落ち込んでるせいだけじゃないんだ．．．。
そう意識した途端
力が抜けていく。
そして
こんなことをスマートに
誰かれ構わずためらいなく出来てしまうチャンミンさんは
やっぱり私とは違う種類のひとなんだって
またひとつ現実を知って寂しくなる。
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みずほ(プロフ) - さやさん» 待てる女(≧▽≦)さやさんありがとうございます！自分で書いたくせに、落ち込んでるヒロインちゃんが不憫で妄想が滞り中です。再開した際にはまたお付き合い下さーい(^^)/ (2018年6月7日 9時) (
レス) id: 0564542d6c (このIDを非表示/違反報告)
さや - みずほさん、ゆっくりで大丈夫ですよ。私は待てる女なので、何度も読み返したりしながら、楽しんで待ってます（笑） (2018年6月4日 23時) (レス) id: 286fd6a5af (このIDを非表示/違反報告)
みずほ(プロフ) - みよこさん» みよこさんありがとうございます、そう言って頂けて嬉しいです(*^^*)ただ、ちょっぴり煮詰まってしまい再開は少し先になりそうなんです、ごめんなさい。早くhappyな２人をお届けしたいのですが(^^;) (2018年5月14日 10時) (レス) id: 0564542d6c (このIDを非表示/違反報告)
みよこ(プロフ) - みずほさん、お話の続きが気になって気になって・・・更新を心待ちにしております(*^-^*) (2018年5月8日 22時) (レス) id: ba2b1a5b8e (このIDを非表示/違反報告)
みずほ(プロフ) - 神鹿さん» 寝れてるけど眠れないwwwツボりました〜(^^)/チャンミンがはっきりしないまま今章満杯になっちゃいました、こんなお話しで大丈夫かな(^-^;。次章も神鹿さんの安眠を妨げる展開にしますね← よろしければお付き合い下さい！ (2018年4月18日 17時) (レス) id: 0564542d6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みずほ
| 作成日時：2017年7月23日 16時
