暗闇の世界で愛を誓う

〜兄弟〜　犠牲者は長男。 ページ39

さて、まずは誰から行こうかな……

まぁ、ここは順番に上からだよね。
…よしっ

　『待ってろ1番目ぇっ！』ﾋﾟｭｰﾝ

…あれ、よくよく考えてみれば、あの子どこにいるんだ？

〜1番目〜

　『ぜぇ…ぜぇ……っはぁ…！』ﾋｭｰ,ﾋｭｰ

み、見つけたぁっ……！

まさか、仕掛ける前に疲れることになるとは……
…まぁ、そうだよね。

あの子地味に神出鬼没だし、
私が走っていった方向と真反対の方向にいたもんね(遠い目)

ふぅ…よし、おちついたぞ〜。

　『…よし、いきますか！』

お覚悟っ！

1「ん？お、姉貴〜！」ﾀｯﾀｯﾀｯﾀ…

そっちから来てくれるとは、好都合だよ。
正直に言うと、疲れてそっちに行く体力すら残ってなかったんだよね。

ありがとう一番目。
うちの弟マジ天使！

よし、作戦実行だ。

　『1番目、最近私とあんまり話してくれないよね。…なんで？』

1「うっ……だ、だって……」

そう、1番目は最近、なぜか私と話してくれなくなっていたのだ。
もちろん理由もわかっている。

　『お姉ちゃん何かした？言ってくれないと分かんないよ？』

まぁ単純に、
私が6番目に構いすぎて、弟である1番目がそれに嫉妬してしまった。

という、なんともまぁ可愛らしい理由だ。
だから私は、あえてそれを逆手にとって利用した。

1「…っ…なんだよ、それ…俺、そんなの知らない……」ﾌﾙﾌﾙ

おっと、まさかの「そんなの知らない」作戦か。
さっきは「だって」って言ってたのになぁ……

嫉妬で頭がいっぱいになってしまった1番目が、
2番目に愚痴っていたのも知っている。

　『…あっそ、じゃぁいいや。
　 話さないんなら、私は二度と1番目と話さないよ？』

1「な、なんで…！知らない、そんなの知らねぇって言ってるだろ！？」

おっと、ちょっと必死になってきたな。
あくまでもしらを切るつもりか。

お、でもちょっと半泣きだね。
トドメ指すか。

　『…もういい、話にならない。』

必殺、背を向けて歩きだす！

1「っえ……？姉貴…？」ｳﾙｯ

　『………。』ﾀｯ,ﾀｯ,ﾀｯ…

1「な、なぁ…やだ…そんなのやだぁっ…！」ｷﾞｭｯ

抱きついてきた…！
可愛い。

　『……』

1「…姉貴、俺、ちゃんと良い子にするから…話すから……捨テナイデ…」

　『…本当に全部話す？』

1「うん。話す。…ダカラ……ナァ…？」

　『…わかったよ。…良くできました。』ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

1「ん………」ｷﾞｭｯ

ここまでやっといてなんだけど、これ、
私がやり始めたことだから、
1番目は一ミリも悪くないんだよなぁ……すまぬっ！



〜続く〜

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