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裕翔side
俺の意識はずっとふわふわ宙を彷徨っていたような気がする。
ぼんやりと視界が開けると、沢山の機械に囲まれていた。
裕翔「……ひ………か。」
光「お帰り裕翔。よく頑張ったな。」
ひかが笑って頭を優しく包んでくれた。
あぁ俺戻ってこれたんだなって安心。
でもどこか違和感を感じる。
いつものひかとは違う。何が違うの？って聞かれたら言葉にするのは難しいけれど。
裕翔「はやくゆうりに……あいたいな。」
光「うん。いこっか。」
まだ少し重たい体を起こして車椅子に乗せてもらう。
長い廊下をひかに押されて進んでいくけど。見慣れない。
ここはいつもの場所じゃないって感じた。
裕翔「ひか？ねぇ間違えてるよ？」
ひかはなにも返してくれなかった。
連れてこられたのは廊下の1番奥。
ここは暗いからきちゃダメよって看護師さんに注意されてきた場所。
ドアが開くとひんやりとした風が流れ込んできて寒かった。
裕翔「ねぇ………ひか？」
「違うよね？……侑李じゃないでしょ？嘘だっ……嘘って言って……」
冷たい部屋に１つのベッド。
そしてそこにある1つの物体。
俺はサッと近づき、白い布をまくった。
裕翔「…………なんで……嘘だよっ！！ゆうっ……ゆうりっ！！！」
綺麗な顔をして寝ていたのは紛れもなく侑李だった。
裕翔「ひかっ？ひかぁ……ゆうりなのっ？」
最後の足掻きだった。目の前の人が侑李じゃなければいいって思ってしまった。
光「……うぅっ……ご…めっ…………うぅ」
その瞬間、糸が途切れたみたいにひかは嗚咽を上げ始めて床に縮こまってしまった。
俺は涙はあまり出てこなかった。
だってまだ信じられなかったんだ。
侑李がこの世界からいなくなってしまったなんて。
悪い夢を見てるって思ってしまった。
でも、侑李の枕元にちょこんと置かれたウサギのキーホルダーを見て一気に思い出が蘇る。
「ゆうくんね、亡くなるときまでずっと。ずっとね。握って離さなかったのよ。」
親しかった看護師さんが発したその言葉を聞いた瞬間に。
そのときようやく俺の頬を涙が伝ったんだ。
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凪(プロフ) - まちゃさん» 嬉しい感想ありがとうございます！はじまりのメロディ読ませて頂いているのでコメント頂けて光栄です、、！ (2020年1月25日 18時) (
レス) id: 1693d0e47d (このIDを非表示/違反報告)
はっちゃん - ヒカリを読んで、0or50も読んで、最後に目頭が熱くなりました。明日読んだら…泣いちゃうかな。笑い これからも頑張ってください! (2020年1月21日 20時) (レス) id: 0d57913dc4 (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ(プロフ) - ありやまの時のヒカリから見ていましたがすごい感動しました！友達の大切さもわかります！この小説も前作もとても素敵なお話でした！ (2020年1月17日 21時) (レス) id: a73d88ca23 (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - なつめろさん» そのような感想を持っていただけて本当に嬉しいです、！ありがとうございます。 (2020年1月10日 23時) (レス) id: 1693d0e47d (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - 僕としーちゃんさん» 嬉しい感想ありがとうございます！次も頑張ります、、！ (2020年1月10日 23時) (レス) id: 1693d0e47d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あむ
| 作成日時：2019年7月16日 12時
