36 ページ38
裕翔side
一瞬時が止まった俺の世界から俺の教科書が立てた雑音が引き戻してくれた。
ドサドサッと大きな音を立てて落ちたソレに驚いて振り返り、目を見開くひかがいた。
光「裕翔、、。」
なんでなんで。
聞きたいことは山ほどあるのに。
侑李は死ぬの？どうして？3位って何？
でもまるで喉をぐっと掴まれたみたいに声が出なくて苦しい。
助けてと言いたいのに届かない。
侑李も今こんな苦しい世界にいるのかな。
そして俺の目の前は真っ暗になったけど、暗い闇の中で、大好きな匂いだけが俺の鼻腔をくすぐった。
・
・
・
ーゆうと起きて！！起きてってば！！！
聞こえないはずの大好きな声が聞こえる。
あぁ侑李が呼んでる、行かなきゃ。
そう思って気がつくと俺は真っ白な病室にいた。
目の前がクリアになっていくとともに現れるひかの顔。
目が合うと気まずそうに目を逸らした。
光「もう大丈夫か。酸素外そうな。」
「ごめんな……」
違う。違うよ。そんな言葉が聞きたいんじゃない。
俺が聞きたいのは。
「侑李は死なないよね？そうでしょ？ひかは助けてくれるって言ったもんね。もっと説明してよわかんないよ、。3か月ってなに……3位ってなに………なんなの………っ！！」
気がついたら目からボロボロと涙がこぼれ落ちていて言葉を紡ぐのにも必死だった。
光「侑李は今とっても弱ってる状態なんだ。俺たちにはどうってことない細菌も侑李には強力に作用してしまう。だからすごく危険なんだ。3位……って言うのは心臓がもらえる順番だよ。全国の心臓移植を待つ人達に順番がつけられて1位の人が手術を受けられる。」
「10年あまり、お前らは心臓を待ち続けてこの前やっと2人とも一桁にのったんだ。侑李はあと3か月の間に受けられなきゃ心臓がもたない可能性がある。」
裕翔「そんな……っ」
俺たちが健気に心臓移殖を待つ裏でそんなことがあったなんて、言葉を失った。
そして心臓を貰えることがどんなに難しいかを改めて思い知った。
俺の考えが想像以上に甘かったんだ。
・
皆さん！今年はたくさんあむの作品を読んで下さりありがとうございました！
今年最後の投稿になります。
更新頻度もバラバラで読みにくいとは思いますが、このお話もラストスパートです。
ぜひ来年もあむの作品をよろしくお願いします！
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 222人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
凪(プロフ) - まちゃさん» 嬉しい感想ありがとうございます！はじまりのメロディ読ませて頂いているのでコメント頂けて光栄です、、！ (2020年1月25日 18時) (
レス) id: 1693d0e47d (このIDを非表示/違反報告)
はっちゃん - ヒカリを読んで、0or50も読んで、最後に目頭が熱くなりました。明日読んだら…泣いちゃうかな。笑い これからも頑張ってください! (2020年1月21日 20時) (レス) id: 0d57913dc4 (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ(プロフ) - ありやまの時のヒカリから見ていましたがすごい感動しました！友達の大切さもわかります！この小説も前作もとても素敵なお話でした！ (2020年1月17日 21時) (レス) id: a73d88ca23 (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - なつめろさん» そのような感想を持っていただけて本当に嬉しいです、！ありがとうございます。 (2020年1月10日 23時) (レス) id: 1693d0e47d (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - 僕としーちゃんさん» 嬉しい感想ありがとうございます！次も頑張ります、、！ (2020年1月10日 23時) (レス) id: 1693d0e47d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あむ
| 作成日時：2019年7月16日 12時
