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黒 side
大我のパジャマと布団に広がる吐瀉物。
『んっ、…ごめ、じゅり…まだ…うぇっ、』
「いいよ、吐き切ってから着替えよ。」
大我は胸元を自らでさすりながら嘔吐していた。頬だけは紅潮しているけれども、顔色は依然悪いままである。
『きもち、わるい…』
「そのまま寝てて。俺が全部やるから。」
吐き切ってから、どさりとベッドに沈みこむ大我。
樹にされるがまま、部屋着を脱がされている。
「北斗、タオルありがとう。ビニール広げてくれるか?これ入れちゃう。」
「あ、あぁ。」
目の前で広がる光景があまりにも俺の心を苦しくさせたから、意識を奪われかけていた。
こんなに、大我、悪かったなんて聞いてない。
「俺さ洗濯回してくるから、少し大我のこと見ててやって。」
樹が部屋を出て行けば、気まずい空間の出来上がり。
ベッドに倒れ込む双子の兄と、そんな兄を前にして挙動不審になる弟。
長期間の冷戦を経て、というご丁寧にオプションまでついている。
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作者名:ばにら | 作成日時:2021年10月21日 11時